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和珥氏について
前々回より王仁のネタを続けているので、もう1つ、自分がよく分からないと思っているワニネタを。
日本書紀や古事記で「ワニ」といえば、この王仁のほかに、和珥臣(日本書紀)ないし丸邇臣(古事記)というのがいます。和邇と書かれることもあります。
和珥氏は、第5代天皇の孝昭天皇の長男である天足彦国押人命の子孫とされています。天皇の子で「天」を冠するのはほとんど見当たらないので、この皇子はそれなりに特別な存在なのではないかと想像させます。また、第9代天皇の開化天皇の妃に姥津媛というのがいて、これが和珥氏の祖となる 彦国姥津命の妹とされます。また、彦坐王というのを産みます。彦坐王は、垂仁天皇の后の親となったり、神功皇后の祖となったとも言われています。このあたりは、機会を見て、解説しますが、自分は和珥氏は古墳時代の最重要氏族であると見ています。
さて自分は、王仁と和珥氏の2つの関係を結び付けた文献を見たことがないのですが、本当に関係ないと言い切れるのでしょうか? その関係が気になるところです。




