伊勢神宮についての疑問
伊勢神宮に旅行に行ってまいりました。
そこで思った徒然な疑問について、ここで触れておきたいと思います。
謎の第1点、皇祖神を祀っているというのに、日本書紀や古事記で目立った記録が残されていないということです。崇神・垂仁の頃に伊勢神宮の由来が出てきて、そこからしばらく記録がなく、天武天皇の時代になってようやく記録が頻出するようになります。
謎の第2点は、伊勢神宮の外宮です。神社の由来では、雄略天皇の時代に丹波の国から呼んできたというのですが、日本書紀にも古事記でもその記事がありません。
謎の3点目は、天照大神を伊勢に祀ったという倭姫命の放浪の旅です。記録では、大和、伊賀、近江、美濃、尾張の諸国を経て伊勢に神宮を創建したということですが、この放浪の意味がよく分からない。
自説では、もともと伊勢に神社があったところ、これを何等かの理由で天武天皇が皇祖神としてこれを祀った、その後に外宮が創建された、と考えます。倭姫命の伝説は、その天武天皇が出る前の、元々の神社に伝わっていた縁起を二次創作したものではないかと考えます。
その理由については、何となく直感するところがあるのですが、そこはいつか「天平のファンタジア」シリーズで取り上げてみたいと思います。いつの日のことになるやら、ですが。
そうそう、伊勢神宮の参拝の際は、石灯籠に刻まれたダビデの星(六芒星)を確認することを楽しみにしていたのですが、見つかりませんでしたね。後で調べてみたら、かつてあったというその石灯籠は、伊勢神宮とは関係がない人が設置したもので、今では撤去されているということです。
こういう都市伝説的な遺物がなくなってしまうのは、伊勢神宮と関係ないとはいえ、ちょっと寂しいものです。




