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日本書紀の分からないところ

 天平のファンタジアを執筆するとき、実は文献はあまり用いていないですね。

 一応、講談社学術文庫の続日本紀の上巻は読込んでおりますが、聖武天皇の少年時代という瞬間的な時間を舞台にしているので、何回も精読するということはしていないです。

 この続日本紀という文献は、その編纂目的が非常に分かりやすいです。当初は、淳仁天皇の時代に、その先代の孝謙天皇の治世までを扱うものとして編纂されたらしいので、その目的は淳仁天皇の正当性を明らかにする点にあります。その後、桓武天皇の命により桓武天皇の先代の光仁天皇までを扱うという構想で編纂されることになったので、この時期になると桓武天皇の正当性を明らかにするという点で目的が変わっています。ただし、実際にはもう少し長く、延暦10年までの時代が取り扱われることになりました。

 これに対して分からないのが、日本書紀の編纂目的です。日本書紀は、元正天皇の時代の西暦720年に成立したと言われています。この時期に成立したにも関わらず、取り扱った時代は3代前の持統天皇までです。持統天皇が退位して完成となるのですが、その後天皇位を誰に譲位したのかが明言されておりません。これでは、後の天皇の正当性に疑義を生じさせてしまいます。

 天平のファンタジアでは、このあたりの時の政権の葛藤に踏み込めたらと思っています。自分なりに考えていることはあるのですが、あまり書いてしまうとネタバレになるので、これぐらいにしておきましょう。


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