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メスリ山古墳について

 天平のファンタジアは、古代史のミステリーに踏み込むことをテーマのひとつとしています。そこで古墳は、古代史のロマン、天平のファンタジアでは取り上げないわけにはいかない重要なスポットです。

 そこで記念するべき第1作の舞台として、メスリ山古墳を選ばせていただきました。どうしてメスリ山古墳だったかというと、別にこの古墳に深い思い入れがあったというわけではありません。第1作を書こうと思ったときに、決めていたのは、平城京に遷都する直前の藤原京を舞台にしようということでした。また、オビトに古墳探索をさせたいとも思っていました。ところが藤原京周辺の古墳というと、飛鳥時代以後のものが多く、あまり「謎」感がありません。その中でやっと見つけたのがメスリ山古墳でした。

 メスリ山古墳は4世紀初頭の築造で、被葬者が誰かはよく分かっておりません。そして墳丘長が200メートルを超え、大王墓級の古墳ともいわれています。時代は卑弥呼の時代の少し後です。しかも、物語の舞台となる藤原京からほどよく近いときています。ここまで要素がそろうと、天平のファンタジアの第1作の舞台として申し分がないと考えました。

 メスリ山古墳では、日本最大といわれる器台型埴輪が出土しています。物語中で円筒埴輪を登場させたのは、このためです。後円部頂上には、竪穴式石室が2つあり、そのうち1つが武器庫となっていて、もう1つが木棺を納めた主石室になっていたようです。その周囲が竹垣をめぐらすように埴輪の囲いがしてあったとのことです。今にして考えれば、古代人はこの埴輪に特別の呪術を施して石室を守っていたのではないかとも思うのですが、これを作中で表現できなかったことは痛恨の極みです。


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