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ボーゼンて何物? 藤原房前について
天平のファンタジア#プレリュード01では、オビト・アスカ・ヒロミの3人組の助っ人として、ボーゼン=ウィスタプランを登場させました。藤原房前(ふささき)をモデルとしています。房(ぼう)と前(ぜん)でボーゼンですね。
ボーゼンは、『面向不背』という名の守護霊を操ります。能で「海人」というのがあるのですが、『面向不背』というのは、その能の中で藤原不比等が唐の皇帝から贈られた宝珠のひとつに『面向不背の珠(釈迦の像が必ず正面にみえる宝珠)』というのがあったことに由来します。『海人』というのは藤原房前が、母が亡くなった地を訪ねていくという話です。
『面向不背』の能力に雷撃があります。エレキテルというと、江戸時代の発明家、平賀源内を連想しませんか? 『海人』で藤原房全が訪ねた地は志度の浦というのですが、その近くに志度寺があります。江戸時代、志度寺の住職が、平賀源内を長崎に遊学させるために尽力したという話があるようです。雷撃という能力は、こうした故事に由来しています。




