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亜人国の東部教会

この物語はフィクションです。

「ガルベス殿、確かに美力第1教会から27人を受け入れました。


お仕事お疲れ様でした。また今後共宜しくお願いします。」


 ガルベスは亜人国の東部教会に来ていた。今日初堀り・初搾りをして尻女神教徒となった人達の引率だ。


いつもは教会長のギギロ様の仕事だが、数日間はレンタイ国・美力国の外交交渉に出席の為、ガルベスがこの仕事を頼まれた。


第1教会は高魔力の尻女神教徒が、異常な数出ている。


その為に希望者が殺到するかと思ったが、1日に20人~30人のペースで変わらない。


美力国民にとって尻女神教徒になる事は、央海国民の意識より難しいのかも知れない。


あるいはアムトウがまだ美力国には出ていない。だから危機感はあっても、命の危機まで感じていないのか。



「ガルベス殿、少し宜しいでしょうか。」


 亜人国の東部教会(以下、亜東教会)の担当者の方が、小さな声で話してくれる。


「ガルベス殿、もし明日以降も亜東教会に来た際に、『淫獣』様を見ても惚れないで下さいね。」


「すいません、淫獣様を私は存じません。」


そういうと担当者の方は淫獣様のパネルを見せてくれた。



 なんというか、男の欲望を煮詰めて結晶化したとでも言おうか。


肉体的にムチムチしているのに、腹は腹筋で引き締まり。


尻は大きいのに形がとても良い。顔もどんな男も夢中になりそうな蠱惑的な美しさがある。


「ガルベス殿、実物の淫獣様なのですが、お会いすると清楚な方なんです。


その清潔感と落ち着いた知性的な話し方、であるのに凄まじい肉体のギャップにやられてしまうんです。


初対面の男性は見ただけで骨抜きになり、しばらく彼女の事しか考えられなくなります。」



 詳しく話を聞いてみると、なんとも難儀な方だなあ。


普通は美しいのは本人にとって長所なのだが、淫獣様は魅力があり過ぎて、本人様も困っているんだとか。


美し過ぎて周囲の男性が勝手に夢中になり、女性からはどうしても嫉妬の感情で避けられてしまうと。


何と淫獣様は意図的に化粧を下手にして、何とか魅力を押さえているとの事だ。


凄い人がいたもんだなぁ。



~~~~~



 担当者の方との世間話しも終わったので、第1教会に帰ろうとすると。


何とその淫獣様が来てしまった。


(うわぁー。これは担当者の方の言う通りだわ。他の女性が嫉妬するのも分かるわ。


本人様が困ってしまうのも無理は無い。ここまでくると美しさは罪だわ。)



「ガルベス・ボウトウ殿ですね。初めまして私は淫獣と申します。


初対面で頼み事をしてしまい申し訳ないのですが、私の胸部装甲をマッサージして頂けませんか。


10分10ドロ(約1,400円)と聞いております。


お願いできませんでしょうか。私もとても困っておりまして。」



 ガルベスは心を込めてマッサージをした。


淫獣様は胸部装甲が自身の魔力で軽量化出来た事を喜んでくれた。


正直、以前にヴィザンの聖母様にお会いしていなかったら。


ガルベスは淫獣様の事しか考えられなくなっていたかも知れない。


危うい所であった。

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