模擬戦は合格できるのか
この物語はフィクションです。
2日目は出来るだけ色んな魔法を打ちつつ、実質は過酷な体力測定だった。
終わったら性力測定だが、昨日と同じ1時間待ってもらい、後に掘り搾り5人を時間ギリギリにクリアした。
3日目は模擬戦の1試合のみだ。指導教官と1対1での格闘となる。
最新型のレンタイ魔鈴紙300枚型(外1級)を、ガルベスも指導教官も装備した。
試合時間は10分だが多くの場合、試合は時間切れの判定とならない事が多い。
相手の攻撃(物理でも魔法でも)を受けると、そのダメージを魔鈴紙が肩代わりしてくれる。
実際の試合では自分の魔力をマネージメントして、出来るだけ魔鈴紙が割れない様に操作する。
300枚型の内、250枚が割れた時点で負けとなる。
50枚は選手の安全の為に設定されている。
ガルベスは試合等した事が無い。模擬戦は初体験だ。
進大様が本物徒弟団の新兵さん達を、無言で殴って以来自分なりに備えてきた。
素人の付け焼刃も良い所だが、やるしかない。試合には勝てば文句なく合格。
負ければ試合内容で運営側が、合格・不合格を決める。
~~~~~
「なんだ、こいつの魔法は体が動かしづらい。くっ、面倒な。」
ガルベスは魔法の行使に苦手が無い。だいたい何でも上級以上で使える。
試合開始直後に指導教官へダッシュした後、自分の身体の前面にトリモチ魔法を展開。
指導教官に胴タックルした。相手も接近戦希望だったらしく、かわさずに迎えうった。
当然トリモチは自分も動きづらい。だが、指導教官のスペックは、身長175cm、体重80kg。
戦闘職としては、いわゆるサイズが小さい方だ。
ガルベスの身長195cm、体重120kgと比較すると余計に差がある。
密着の超接近戦に持ち込み、お互いほとんど動けない中、ガルベスは右拳を固めて鉄槌を打った。
ゴン・ゴン・ゴッン・ゴッツ。
指導教官はもがいて距離を取りたいが、ガルベスは左手を相手の背中に回し、ベルトを掴んで締め上げた。
そしてひたすら右鉄槌に魔力を込め、指導教官の魔鈴紙を削っていく。
「離れろ。このう。水刃魔法。」
指導教官が水圧のカッターでガルベスを切った。
水刃魔法を予想していたガルベスは、直前に自身のトリモチ魔法を解除し、左手をベルトから放した。
水刃魔法が空を切った瞬間、再度トリモチ魔法で胴タックル。
今度は左手で鉄槌。右手で背中からベルトを掴んで締め上げた。
「し、しつこい。ぐっ、ならば。火炎魔法。」
指導教官は自分ごとガルベスを、火炎で包み込みトリモチ魔法から距離を取ろうとした。
ガルベスはこれも予想しており、また魔法発動前に自分から距離を取った。
一連の攻防で指導教官の魔鈴紙を、80枚割る事が出来た。
(こいつは近づくと不味い、距離を取って魔法を打ち込み続ける。
こいつは20M後半の魔力しかないんだ。魔力差で押し切れば勝てる。)
指導教官は大きくバックステップで距離を取った。
そこにはガルベスが予想して置いていた、大量のトリモチ魔法があった。
突っ込んだ指導教官は、背面をトリモチに取られた瞬間。
再度身体の全面にトリモチ魔法を付けた、ガルベスに胴タックルを受けた。
後は全身をトリモチに包まれてもがく指導教官と、片腕だけトリモチの無いガルベスが鉄槌で、ゴン・ゴツッとやる塩試合だった。
~~~~~
試合のスコアは70対50でガルベスは負けた。
指導教官は試験を忘れて全力で切れていた。
「てめぇ、帰れると思うなよ。」
「56して頭かち割ったらぁぁ」
「負けてなるものかぁぁぁ。光刃魔法6連んんーー。」
最後の魔法は緑龍を切り刻める力があるらしい。
魔鈴紙のスコアは50枚だが、実際はあと5枚しか残ってなかった。
危なかった。




