純愛は困るんですよ
この物語はフィクションです。
「シアプさん、マナさん、率直に聞かせてもらいます。ガルベス君のマナさんへの感情は純愛ですか。」
西教会長様のお部屋に2人で呼ばれて、世間話をした後に西教会長様は切り出した。
どうだろう、お兄ちゃんは純粋な所がある。初めてのお互い愛する人である、マナさんへの感情は純愛かも知れない。
マナさんは人生経験が豊富だ。マナさんからお兄ちゃんへは少なくとも純愛の感情ではないと見ている。
「西教会長様、何かそう感じる兆候があったのでしょうか。」
「シアプさん、最近のマナさんといる時のガルベス君ですが、本当に心の底から嬉しそうです。
ガルベス君は感情の制御が得意ではありません。
周囲にはこれはもしかして、ガルベス君はマナさんに純愛の感情を持っているのではと、疑念が出ています。」
「掘り搾りは今までと同じ拒否件数0件ですし、回数も1旬(10日間)平均で22回超えです。
純愛の感情で他の女を嫌がってはいません。」
「それは分かっています。ですが、尻女神教徒としての経験が長い私からすると、ガルベス君はマナさんに純愛の感情を持っています。
これから表面化してくると予想しています。」
そう言うと西教会長様は小包を取り出した。
「マナさん、あなたへ不明大司教様から送られた物です。
レンタイ4分の1極章勲章と、報奨金5万オウカ(約700万円)です。」
「西教会長様、私はこの様な物を頂ける働きをしてこれたとは思いません。」
「ガルベス君の心のケアをしてくれた、働きに対しての褒賞です。
あなたの働きで得た物なのですか、受け取って下さい。」
マナさんは涙ぐんでいる。私達を一緒で低魔力だった為に、今までこの様な褒賞をもらった事はなかったのだろう。
西教会長様は一呼吸おいて、話を続けた。
「マナさんと料理人の方は東南教会に異動となります。
ガルベス君とシアプさんは不明大司教様のもとに異動です。
私は西教会長のまま、ここに残ります。」
「えっ・・・。い、異動ですか。西教会への異動があったばかりなのに。」
「はい、今回の超巨大地震を機に、この央海国の3教会(東南教会・西教会・北教会)の体制を、年内に大幅に見直す事となりました。
急激に尻女神教徒の信者が増えた事により、研修も出来ずにいます。
明日には計画が発表され、今の3教会の人員の内、7割はレンタイ国に異動。
同時にレンタイ国から補充の人員が来て交代となります。」
西教会長様は言いにくいのか、右眉が少し下がっている。
「マナさん、あなたには申し訳無いと思っています。
あなたはガルベス君と離れてもらいます。
女と男の関係です。誰にも制御出来ません。
誰にだって純愛の感情が生まれる事はあります。
尻女神教徒である前に、お互い人間ですから当然です。
しかし、今のままでは不味いんです。分かって下さいますか。」
「・・・西教会長様、分かりました。東南教会に異動します。
ガルベス様を追って異動の希望等は上げません・・・。
これで宜しいでしょうか。」
マナさんは苦しそうだったが、何とか言い切った。




