対北条戦
この物語はフィクションです。
西暦1582年6月20日
9時00分 相模国・小田原城
「大殿様。
6月16日から昨日までに、怒涛の進撃で昨夕にこの小田原城まで来ました。
現在織田軍は徳川様を含んで総勢6万人で、小田原城を包囲しています。」
「・・・儂自身信じられぬ。一気にここまで来るとは。
織田軍は機動力が高いとは言え、実質僅か4日で近江国から相模国まで・・・。
ガルベス殿のお力の、圧倒的な力のお蔭だ。」
「実際にはここまでの各地の城に、本来の城主がいなかったのも大きいですよ。
加えて北条領全体の、緑龍騒動による動揺も大きかったです。」
「そうであるな。それはそうとこれからどうする。
小田原城は総構えの重厚な防御を誇る巨城。
いくら不意を突いたとは言え、小田原城に篭る北条本軍を6万の軍では破れまい。
後続は続々とこの小田原城に集まってくるのだから。
包囲の軍に付け城を築かせ、各地の北条領に軍を分散して落としにかかろうか。」
「大殿様、正攻法ならばその通りかと。
ですがここまで来たのですから、一気にこれから午前中に小田原城を落としましょう。
長引かせると大きな犠牲が出てしまいます。」
「小田原城は北条家の本拠。
当主の北条左京大夫氏政殿。後継者の北条氏直殿。
そして北条領各城の主だった城主も一緒にいます。」
「ガ、ガルベス殿。午前中に小田原城を落とす?。
何を言っているのですか?。
ガルベス殿のお力とは言え流石に無理があるのでは。」
「大殿様。久太郎殿。これから1時間のお時間を頂きたく。
私が土木魔法を駆使しまして~~~、そうして、~~~。
この方法では如何ですか?。」
「・・・、ごくっ、・・・そ、それが出来ると言うのですか?。」
「はい。私なら出来ます。早い所この戦争を終わらせて。
犠牲者を出来るだけ少なくしたい。
小田原城を落とせば、北条家はお終いです。」
「やる価値はあるな・・・。
良し、織田家の軍勢だけでやるぞ。
徳川殿の1万5千人は、いざという時の為の予備兵力で温存だ。
織田軍4万5千人で攻撃だ。儂も城内に入るぞ。」
「ええっと、大殿様。
北条家なのですが、越後国の上杉家と同様に家は残して頂けますか?。
当主の北条左京大夫氏政殿は引退。
後継者の北条氏直殿を当主として、20万石程の大名として存続させて頂きたく。」
「・・・、ガルベス殿。
ガルベス殿のお言葉ですので儂は構いませぬ。
ただ理由を教えてもらえますか?。」
「北条家は善政を支配地に敷いていました。
今回は織田家と私によって、本拠地は陥落しますが。
日の本でも優れた指導者と言えます。
そういう所は残した方が、今後の日の本に取って良い結果に繋がると思うからです。」
「分かりました。小田原城を落とした後には。
北条家は紀伊国南部で20万石の大名として、存続を認めましょう。」




