罠の結果
翌日、私は罠の様子を見に森に行った。
「まず1か所目は……、鳥が2匹いるわね。 でも小鳥だから食用にはならないわね」
かかったからと言ってなんでも狩ろうというのは私はしない。
ある程度のサイズでないと食用にはならないので小鳥達は埋葬する。
続いて2か所目は獲物の気配すら無かった、残念。
ちょっと嫌な予感がしつつ3か所目へと向かう。
「あっ! 何かいるわっ!」
そこにはちょっと焦げた匂いがする猪がいた。
「うん、これぐらいのサイズがいいのよ、周囲に子供はいないし……、よし、持って帰りましょう」
持ち帰る前に持って来たナイフで血抜きを行う。
そうしないと血が固まってしまい肉が不味くなる。
「これでよし、と」
持って来た袋に入れズルズルと引きずりながら歩いていく。
その後も何か所か回ったけど成果はなし。
それでも、一匹だけ狩れたのは最初にしては上出来なんじゃないか、と思う。
「次が最後のポイント……、ってあれ?」
何か倒れているのを見つけ駆け寄ってみた。
「え……、人?」
そこには女の子が倒れていた。
それだけでも衝撃的なのだが私が気になったのはその風貌だ。
女の子の首には首輪がしてあり服はボロボロ、そして女の子の頭には獣の耳がついていてお尻には尻尾が……。
つまり、女の子は獣人である、という事。
そして、奴隷である、という事だ。
さて、こんな時はどうするか?
「そんなの決まっているわね……」
私は女の子を背負いテントへ戻って来た。
因みにこの時 ブレイドは留守番してもらっていたのだが森から帰ってきた私を見て固まっていた。
そりゃ女の子を背負い猪を引きずる公爵令嬢なんていない。
ブレイドには事情を話して女の子はテントで寝かせる。
「あの子、逃げてきたのか?」
「この辺りに貴族の屋敷は無いわよ、それに奴隷はこの国では禁止されているわ」
「表向きは、な……」
ブレイドが言いたい事はわかっている。
奴隷制度は何年か前に禁止されているけど中には非合法で奴隷の売買は行われている。
お父様は根絶に動いているのだが中々難しいようだ。
他国では未だに奴隷制度は合法になっているのでもしかしたら他国から連れてこられた可能性が高い。
それに獣人は希少価値があるので高値で売買されている事がある、とお父様は嘆いていた。




