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ファルダーミール-明日の世界-  作者: ほむほむ
第二章 七不思議が始まるかもしれない編

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クリスマスの夜に

 しばらく、ネムと一緒に雪で埋もれた森林を歩いていると開けた場所に出た。

「おや?なんか開けた場所に出ましたにゃ、カヤトさん!」

「そうだな」

「どうして、ここだけこんなに開けているんでしょうか?」

「わからないが、警戒するに越したことはないだろう」

「そうですニャン」

「とりあえず、探索してみるか」

「わかりましたニャン」

 俺とネムはこの開けた場所を1時間ほどかけて色々調べたが、結局何も見つからなかった。

「どうだ、何か見つかったか?」

「何も見つからないですニャ!それに、疲れましたニャ」

 そういって、ネムはその場に座る。

「にゃ?カヤトさん、なんか押してしまったニャ」

「うん?いったいどうしたんだ?……!?ネム後ろによけろ!!」

 頭上から迫る気配を感じ取り、とっさにネムに後ろに避けるように叫ぶ。

「ニャ!なんだニャ!?」

 次の瞬間、先ほどまでネムのいた場所に大きな雪煙をたてながらサンタクロースが落ちてくる。

「サンタクロース?うぉ!あぶね!?」

「GOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!」

 赤いサンタクロースの衣装を着た巨人が叫ぶ。

 出会いがしらに背中に背負った鉈をカヤトに向かって振るうサンタクロース。

 カヤトは驚きながらもサンタクロースの攻撃を避ける。

 「カヤトさん大丈夫ですかニャ!」

 サンタクロースの背中側からネムの心配する声が聞こえる。

 「大丈夫だ!ネム!!」

 自分自身が無事なことをネムに伝えるために大きな声で叫ぶ。

 「よかったですニャ!!どうしますかカヤトさん!」

 どうするか……とりあえずはネムに逃げてもらってからだな戦うのは。

 「ネム!!とりあえず、その場から逃げてくれ!!」

 「そんな!カヤトさん、私も戦います!?」

 「いいから逃げろネム!!お前には荷が重すぎる相手だ!?」

 ネムとしばらく行動を共にし、ネムがどのような実力かおおよそ把握している。ネムは典型的なサポート型だ、あまり近接戦闘には参加していなかったためそのように判断した。

 「そんな、でも、私も!?」

 「ネム!きついことを言うようだがお前がいたら逆に邪魔だ!?」

 「じゃま……でも、でも、わかりました。カヤトさん無事でいてください!!待ってますから」

 「わかった!!」

 ネムが走り去るのを確認し、サンタクロースに向き直る。

 「待たせたな!サンタ野郎!!」

 向き合うサンタクロースとカヤト。

 たがいに目が合い、火花が散る。


「GooooooooooooooO」

 サンタクロースが鉈を握りしめカヤトに対して薙ぎ払いの攻撃をする。

「あぶないな」

 愛刀の黑刀でサンタクロースの鉈を止めるカヤト。

 ちっ!さすがに重いな。

「GooooO!GOooooraaa!」

 サンタクロースの鉈乱舞ナタランブがカヤトを襲う!!

 サンタクロースが攻撃をするたびに、周りにある木々が衝撃波によってなぎ倒されていく。ついでに、雪煙も多量に舞い上がる。

「寒いわ、ボケ!!」

 意味の分からないところでサンタクロースの攻撃に対してキレながら、カヤトは刀をサンタクロースの目に対して投げつける。

 刀がサンタクロースの右目に刺さり、サンタクロースはうめき声をあげながら右目を押さえる。

「Gooooo」

 このすきを逃すカヤトではない。

 カヤトはサンタクロースの腕に乗り、首元へ走り抜ける。

 「こい、黒」

 カヤトが愛刀の名前を呼ぶと、サンタクロースの目に刺さっていた黑が勝手に抜け、カヤトの手元へと飛んで行く。

 「GOoooooo!!」

 サンタクロースは無理やり抜けた刀の傷により大量に血が溢れ出す。

 「おおお、痛そうだな」

 呑気な感想を漏らしながら、右手に愛刀の黑を持ち霊気を黒に流し込む。


 お前様、珍しいの?霊気を使うなんて。


 

 そうか?いいじゃないか、霊気のほうが扱いやすいんだから。それに何よりかっこいいじゃないか。


 そんな理由かの……まったく、お前様は相変わらずじゃのう。


 霊気を流した黑から、白銀の眩い光が溢れ出す。


「零神光」


 白銀の眩い光が集まり、半月上の衝撃刃を作り出す。


「GOOOOOOO!!」

 半月上の衝撃刃はサンタクロースの首筋を大幅に抉り、死んだかに思われたが。

「……GOOOOOOO!!」

 どうやらまだ生きていたようである。

「しぶとい奴だな」


 なかなかやるの~あのサンタクロース。


 黑が珍しく感嘆の声を漏らしている。


 先ほどよりも、より多くの霊気を黒に流し込み、今度は圧縮して零神光を放つカヤト。

「GOOOOOOO!!」

カヤトの攻撃を自分の鉈でガード使用するが、圧縮された零神光はサンタクロースの鉈を容易く切り裂く。


ストンと、その大きな体に似合う大きさの首が下に落ちる。一瞬、遅れて血しぶきが噴水のように噴き出す。


「終わったか」


サンタクロースの遺体が消え、その場には赤黒い結晶と鍵が落ちていた。


「この鍵で次の層に行けるのか?まあ、そのうちわかるだろ、そんなことより、ネム!そこに居るんだろ」


少し間を開けてネムがひょこんと顔を出した。


「ばれてましたか、さすがですニャ」


「当り前だ。無事だったか?」


「はい、大丈夫でしたニャン」


「それはよかった、それじゃ、行くか」


「ハイですニャ!」


 その後、俺とネムは無事に下の層に行く階段を見つけたのであった。案の定、鍵が必要だった。


 暗い階段をネムと一緒に下っていくカヤト。

 階段を降り切り、ここが出口だ!と自己主張をしている扉の前に立つカヤトとネム。


「これは何というか......あからさまですニャン」

「あからさまだな」

 俺とネムの見上げる先には、よく学校などで見かける非常口案内の棒人間と『EXIT』書かれた看板が取り付けてあった。


「ここが出口ということでいいのか?どう思う?」

「いいと思いますニャン、ここまであからさまに出口と書かれていますし……」

「そうだよな、じゃ、開けるぞ」

 カヤトは目の前の扉についている取っ手を回し押し開ける。


 扉を開けた先に見えたのは!!


「──キレイだニャ」

 そこには、水色や赤色の様々な色のクリスタルでできた道が続いていた。

 なぜかは分からないがそのクリスタルは薄く光り輝いており、その光景はまるで、妖精たちが舞い踊っているように見えた。

「確かにきれいだな」

 実際、よく目を凝らしてみてみるとクリスタル一つ一つには精霊が宿っているようだった。


 ──聞こえる?ねぇ、私の声が聞こえるカヤト?私の声が?


「うん?なんだ」

 カヤトは立ち止まる。

「どうかしましたか、カヤトさん?」

 ネムは急に止まったカヤトを不思議に思い声をかける。

「なんか声が聞えてな、ネムには聞こえるか?」

 ネムはその猫耳をピクピクと動かした。

「いいえ、何も聞えませんよ」

「そうか、だったら気のせいか?」


 ──聞こえてるでしょ?カヤト


「誰だ!?」


 ──あ!?そっか、今の状態だと見えないよねカヤト。でも、ごめんねカヤト。まだ、あなたの前に姿ヲ見せるわけにはいかないの。だからもう少し待ってて……また会えるから、


 声が聞えなくなった。

 いったい何だったんだ?また会えるっていったい、いつだ。

「カヤトさん、なんか広い場所に出ましたよ。カヤトさん、カヤトさん!聞いていますか?」


「あ……ああ、すまないネム。少し考え事をしていた。で、なんだって?」


「ですから、広い場所に出ましたよと言っているじゃないですか」


「あ、ああ、そうだな」

 ネムの言う通り、今までのクリスタルの道と違い、そこは開けていた。

「これは、あれだな。ボス的なやつが出てくるやつだ」

 今までのパターンからいってボスだろう。

 今回は早かったな。

「ということは、つまり?」

「つまり、なんか出てくるってことだ」

 次の瞬間、ピキピキと音を鳴らしながら床のクリスタルが割れる。


「ちょ!これは!!落ちるや……!!??」

 言い切る前に床のクリスタルが完全に砕け、カヤトとネムは奈落に落ちていった。


「ニャ~~~~~~~~!!!!????」


「ワァ~~~~~~~~!!!!????」

 

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