音楽室
3階の音楽室にカヤトたち向かった。
コツコツと暗い廊下に3人の足音が響く。
「ところでカヤトさんどこに向かっているんですか?」
「うん?あぁ、音楽室に向かっている」
「音楽室ですか」
「あぁ」
「なあ、カヤト。音楽室にいると思うか?」
「何がだよ、西城」
「いや、妖怪?幽霊?」
「きゃ!幽霊怖いです」
咲が幽霊を怖がる。
サキ自身がトイレの花子さんという妖怪なのになにを怖がっているのか?不思議なものである。
「おまえも妖怪だろうが」
「えっ?あ、はい、そうでした。てへへ」
可愛らしくサキは微笑む。
「そんなことより、着いたぞ」
暗いことも相まってか音楽室の入り口がとても異質に見える。
まるで人が入ってくるのを拒絶しているかのように。
「t4seq5meptb5tnhtej」
「うん?いま、何か聞こえたような?」
「そうか?何も聞こえなかったぞカヤト」
「……」
本当にそうだろうか?
俺はこのときもっと深く考えておけばよかったと、のちに後悔することになる。
音楽室の扉を開け、なかを見渡す。
「何も変わったことはないな」
暗い音楽室にあるグランドピアノが月光に照らされて、異様な雰囲気を放っている。
ポン〜ポンポン〜ボン
「きゃ!なに、この音!?」
「ピアノだな」
「なんでそんなに冷静なの!」
「いや、まあ、いつものことだし」
「そうなんだ……じゃなくて!この音!」
ボンポン〜
「ほら、また鳴った」
誰もいないはずのグランドピアノから謎の音色が聞こえる。
サキを無視し、グランドピアノを見つめていると鍵盤に何か液体のような物がたれていることに気づく。
「え!カヤト近づいて大丈夫?」
グランドピアノに近づき、鍵盤にたれている液体を指で触ってみる。
「生暖かいな、それに赤黒い」
「それってつまり!血!」
「血だな。しかも新鮮な」
「……」
サキが急に静かになったため。
気になりサキの方を見るとそこには、何か黒い影?いや煙の塊のようなものが纏わりついていた。
「……あの?カヤトさん……私の後ろ誰かいません?」
「いる」
「そんなハッキリ言わないでくださいよ!」
「いやだっているし、嘘を言ったってしょうがないじゃないか?」
「そうですけど!なんか、その、わかりませんがもっとこう、言い方があるじゃないですか!」




