↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
8/22

あとふたり

あれ、だよな?


間違いないよ。


声かける?


そうだな、せっかく来たんだから。

「あの…ギリギリオーナーちゃんねるの律さんですか?」



「あーはい。ギリギリオーナー律です。ファンですか?w」


「あ、いつも見てます」

「応援してます。フォローしてます」


「あざーす!」


「ここでランチするって、以前話してたから」


「え?ストーカーっすか?おっさんが、おっさんの?」


「いや、俺たちお願いがあって探してたんです」

「そうなんです。ここで張ってたらいらっしゃって」


「俺、ガード甘いわーwとりあえず、奢るから食べなよ。これ、オススメー」


律さんは気さくな人だった。俺たちは高校同級生で、律さんのYouTubeを見て、プロチームを作るためのノウハウっていうより葛藤を見てきた。たぶん、フォロワーはその方法を学びながら、律さんの人柄に惹かれてると思う。実は俺たちは以前から律さんを知ってたんだけど、その頃から惹かれてた。楽しいことも辛いことも、ストレートに伝わってくるのが嬉しかったり、頑張れーと思ったり。同年代として、心を揺さぶられるんだよね。

でさ、律さんが先日チーム作って大会に挑むっていうコメントが上がってて、まだ人数足りないって話してて。俺たちも参加したいって思っちゃったんだよね。

瑠さんに会えるかもって、下心もないとは言い切れないw

まさか、こんなに簡単に会えると思わなかった。


律さんってYouTubeのとおりの人だwマジでこんなに簡単に会えるなんて、ガード甘すぎ。てか、ガードなんてしてないでしょ?仕事の昼休みに「これ、面白いんよー」とあいつに見せられたYouTubeが律さんの動画だったんだけど、顔出してるからすぐ「あーこれ南高の律さんだ」ってわかった。今、こんなことしてるんだー。変わってないなって。俺たちは学年は1個下で、律さんの高校とよく練習試合したけど、常にポジティブな声がけしてて「あんな先輩いたらなー」って思ってた。ウチはサッカー強豪校だったから、南高とは試合前の調整試合だったんだけど、南高のサッカーって楽しそうでさ。いいなって思ってた。その中心にいたのが律さんで、俺、勝手にモニター越しの再会にドキドキしたw

それで、チーム作る、大会出る、人が足りないって、やるしかないじゃん。

あいつと2人で、DMとか面倒なことしないで、生活圏内一緒なんだから、いくつか行ってみようぜってことになり、一発目で発見したってわけ。


自己紹介すると

「あれ?東高のサッカー部にいなかった?」って。


この人、本当にすごいな。1個下の対戦チームの俺たちの名前を覚えてるの?


「当たり前じゃん。俺、戦略家だもんw1個下なのに試合に出てくる強豪校の選手って、絶対、フリーにしちゃいけないっしょ」


「俺たちは、そんなんじゃないですよー。俺たちは律さんのこと覚えてます。で、YouTube見て『思ったとおりの人だ』って」


「大会出るのに人数足りないって聞いて、俺たちでも足しにはなるかなって話して、きちゃいました」


「えらいえらい。会って話す方が、チーム作るのに判断しやすい」


「それに、断りにくいでしょ?w」


「わかってるねーw」


突然現れた俺たちに、律さんはオススメを奢ってくれた。


「で、いつから来れる?」


「採用ですか?」


「うん。2人のプレイは知ってるもん。ぜひ、きてくださいな」


マジか?俺たちのプレイって、高校の時の頂点のプレイで、今はおっさんだし。


「大丈夫。ボールに向かう姿勢とか、チーム内でやろうとすることとかって、変わらないから。俺のチームは、そこんとこ大事。今、ここでこうやってさ、おっさんたちが、ワンプレイで俺を見つけて、ゴールしてんじゃん。俺には伝わるよ。おっさんたちがどうしたいかがさ。

『サッカーしたい』それってもう、チームじゃん」


やばいなーこの人。

人の心をガッチリ掴む。俺たち、律さんとサッカーしたかったんだ。

対戦してたあの頃から。

あー早くサッカーしたい!


明日に続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。