B:プロローグ
さて、新たな?冒険の始まりです。まぁ、冒険はしませんけどね♪勇者も魔王も出てきませんが、たまにはそんな話しいいんじゃないんでしょうか。
B:プロローグ 〜これまでの日常〜
誰にだって克服できないものは存在する。たとえば、お化けだったりピーマンだったりと人それぞれなのだが、俺の場合は他人だったりする。
俺が他人を苦手とする理由は
「相手のことが恐いから」だとかそういった対人恐怖症ではなく
「他人に触れられたくないから」という理由…………つまり、俺は
「潔癖症」なのである。
以前から他人に触れられるだけでぞぞっと………そこの部分が感じてかゆくなってきて頭の中がショートしてしまうのだ。
誰か、これを治してくれるような人はいないかどうか探してきたのだがありとあらゆるお医者さんにみてもらったのだが、誰一人として治すことは出来なかった。まぁ、ある程度まで症状は治まってきており、今のところは直接肌に触れられない限りはぞぞっと感じることは無くなった。つまり、素手で握手などは駄目なのだが、手袋なんかをつけて握手すればいいと言うことである。
それ以降、俺は常に白い手袋をしており、好きな色も白色になった。
しかし、こうなってもやはり不便なものは不便であって一度じかに触れられると急いで洗い始めてしまうことが多々あるのである。
これでは何も出来ず、いつの間にか学校にいくこともなくなってしまった………今では完璧な引きこもり状態となっており、めったなことでは外に出ることはなくなってしまっている。
まぁ、引きこもりといえば暗くて汚い部屋でパソコンをいじっているという印象が俺は強いのだが、俺の部屋には散り一つ、おいていない。これも潔癖症から来るものか知らないが、モデルルームとして写真を撮っても構わないというぐらい部屋は綺麗にしている。ちなみに俺が部屋を汚くしていたら俺の夢に汚泥がおでい(おで)まししてしまうからなのだが………
こほん、話を戻そう。
引きこもり状態となってから結構な日数が経っているのだが、それでもたまには学校に顔を出さないといけない。いや、既に高校三年生には出席日数が足りないために進級は不可能なのだが、テストのときなどはきちんと顔を出していることは確かだ。そのたびにあたりの連中は顔見知りが多いからちょっかいを出してきたりもするのだが、そういうものを跳ね除けながら俺はテストを受けている。
「体にはノータッチでお願いします」
そういったたすきを友達にプレゼントされており、それは俺の部屋の一角に置かれている。たんすの中にしまいこんでも構わんのだがそれはそれでなんだか悲しいのでいつか使う日が来るかもしれないという理由でおいているのだ。
そして、ここからがちょっとした本題なのだが……ああ、さっきまでのは俺のことについての予備知識として知っておいてもらいたいぐらいだ。心の隅っこにそっと転がしておいて欲しい。
レストランから戻ってきた俺は自室にちょっとした穴が開いていることに気がついた。俺はその穴にまるで狼を恐れてあるくかわいいかわいい子羊のように近づいていった。そして、そんな可愛くて哀れな子羊の足に二本の腕が絡みついたのだった!
前書きで言っていたこと、あれはあまり気にする必要はないと思います。目指すはとりあえず十五連作ですね。百回目はどういったことをしようか悩んでいるのですが………まぁ、これもまた何か適当なものを考えたほうがいいでしょう。




