男の娘の親への怒り
翌日、ライトが1人で入る許可を貰って無双しにきた。
昨日、電話で親がラブラブして旅行を続けると言ったので、ガチギレしたライトがキャラも崩壊させて暴れにきた。
「早急に死せ」
ログインしてすぐにネズミのモンスター集団に背後を狙われたライトは振り向きながらそう言った。
その目を見たネズミ達は〈ヘビの前のカエル〉というバジリスク装備で脅した時に手に入る魔法で心停止した。
「全滅不可避。我にあだなす者は消えろ」
仮面を外したようなライトは制御が効かない。
その目も表情も邪悪そのもの。
まるで、魔王のようである。
キャンプを残してライトは転移魔法を発動した。
そして、ダンジョンの外に出た。
「我はこんな蛇如きに満足しない。それに、いらない魔法は処分すべし。失せろ」
荒れるライトは画面操作で装備についてる魔法と、獲得した魔法を整理した。
それで大抵の通常魔法は捨てて攻撃はバジリスクを頼ることになった。
実際、バジリスク装備には刀用の技もあるから〈居合斬り〉はいらなくなった。
荒れるオーラを纏い始めたライトは髪を解いてストレートにした。
それからヘアピンをつけて完全に雰囲気を変えた。
そして、短距離ワープを使って森を突っ切って砂漠エリアに入った。
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ギョロッとブチギレて理性とかが吹き飛んでるライトは睨みつけただけで雑魚を殺して歩いた。
帰らぬ親への怒り。
親のわがままに付き合わされてきたライトはここで発散することにした。
ライトのオーラは赤黒く溢れている。
このゲームでオーラは魔力と同じだから、それが漏れてる状態で歩くのはリスクを伴う。
でも、こうしてる間に〈無限の怒り〉を手に入れて怒ってる間は魔力が100倍の量になってるから結構平気なのだ。
「我が怒りは留まることを知らぬ。傲慢なる我の力に落とされよ」
砂漠のど真ん中でそう言ってると砂の中からボスモンスターが現れてライトを打ち上げた。
そして、蟻地獄のボスはそのままライトを食べようとした。
「出オチご苦労」
しかし、奴ごときで怪物は止まらなかった。
黒髪をなびかして刀を抜くと、バジリスクの形にオーラをまとって逆に飲み込んだ。
その一撃で相手は全身に毒が回って息絶えた。
「蟻地獄なら、我に似合った装備が出るであろう。一時であろうと我にそれを献上せよ」
ブチギレてるライトが真顔でそう言うと、神出鬼没なボスの宝箱が出てきた。
「我が着るものだ。似合わないものなら承知しない」
そう言いながらそれを開けると、中には案の定モンスターシリーズが入っていた。
それは純白の軍服のようだった。
それを早速ライトは装備して称号も〈純白蜻蛉〉に変えた。
そのまま無言で小さき大将がダンジョンのキャンプに戻って、そこから単独でフロアボスに挑みに行った。
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フロアボスという呼び方は壁に書いてあった。
そんなフロアボスのカマキリにカゲロウが喧嘩を売った。
「外の雑魚より強いといいなぁ。我はあの程度では満足せんぞ」
軍帽の下から見えるその目は確実に敵を見下している。
それを見て聞いて起こったカマキリはいきなり本気で攻めてきた。
素早い動きで後ろを取る。
そこから一撃入れようとするのはどれも変わらない。
なら、読める。
「そんな攻撃、我に通るとでも?」
完全に慢心する怪物は装備に付いていた盾魔法で防いだ。
後ろを取って振り下ろされた鎌の動きは読みやすく、化け物の想像を超えることは出来なかった。
「あぁー!怒りでどうにかなりそうだ!だから八つ当たりで死ね!」
そう言うと魔法の盾に追加の魔法を発動して鎌をはじいた。
そして、皮の上着の至る所から細長い鉄製の羽を飛ばした。
それはカゲロウの羽で素晴らしいくらいに美しかった。
それを怒りで顔が見えなくなったライトが操ってカマキリに飛ばした。
あり得ないくらいの無数の羽は刃となって少しずつ奴を削った。
「叫ぶなよ。醜くて無様に見える」
ライトにそう言われなくても奴は誇りを持って羽を追い払おうとした。
しかし、暴れるほど羽は勢いを増して切りつけてきた。
このまま行くと数分と持たずに倒れるだろう。
ライトがそう持った途端、カマキリは利口な行動を取った。
「マジか。我でもこれは予想外であるぞ」
何で怒ってるライトがほんのちょっとだけ冷静に驚いたかというと、奴が魔力の流れを抑えて羽を当たらないようにしたからだ。
頭がよすぎるこいつにライトは別の怒りかがこみあげた。
「ムカつく。我が面前に立って死刑となったのなら大人しく消えろ。そうでなければ、我が直々に処刑してくれわ!」
さらにキレたライトは直接の操作で自動で襲う命令から取り囲む命令に変えた。
さっきまではモンスターの魔力に反応して襲うようにしていた。
それから変更して直接攻撃への準備にした。
「全集中!無刀鋼鉄の型!」
〈全集中〉を発動してから〈皮膚硬化〉も発動した。
重ねがけで〈オーラ付与〉も拳にかけて強化した。
それを警戒してカマキリは様子をうかがった。
「行くぞ!〈千羽蜻蛉斬〉」
力を溜めてライトはいいタイミングで動いた。
急速に羽を集めて刃の塊にしてそれをカマキリにぶつけようとした。
しかし、奴は素早いので魔力を再び解放するとすぐに飛び上がった。
避けられても止められないので、そのまま突っ込んで壁に複数の切り傷をつけた。
そこで前進が止まったので引きつった顔で振り返って見せた。
それに対して笑ってるような反応でカマキリは馬鹿にしてきた。
「クソカマキリめが!よくも我が一撃を避けやがったな!」
血管が浮かび上がるほどにキレたライトは我慢の限界まで来ていた。
でも、愛しいスペードのために破壊はやめておくことにした。
そして今のが第1ラウンドなら、これから第2ラウンドが始まる。




