第8話 和音サン、カラダに来る
テストで全然書けずやっとの更新です。
「まったく…いきなり倒れてびっくりした…」
透桃がそのデカイ胸を撫で下ろしている。
和音は、結局ただの熱の風邪だった。透桃はいきなり倒れたので、めちゃくちゃ焦ってみんなに連絡したが、大事には至らなかったということだ。
「ごめん透桃…お前に『無理してないか?』って言われたとたんに倒れるとか…無理してたのかな…?」
「ふふ、私には何もかもお見通しという事だ。無理もないわ、私がこんな姿になったのも無理した原因の一つなんじゃないのか?」
「そうなのかな…」
明日の方向を向く和音。
「…図星だな…私にはバレバレだぞ!」
「なんでわかるんだよいっつも…」
透桃の僕に対する勘…直感はなぜか図星なのだ。なんでか知らんが、バレちゃう。謎である。
「和音〜?大丈夫?まさか倒れるなんて…とりあえずゆっくりしなさい?疲れたんでしょ。」
好が声をかけてきた。その胸が揺れている。それも原因なんだってば。皆様変わりしちゃってさぁ…
「あっ。おばさん…」
透桃が少し焦って言っているようだ。多分今の話を聞かれるとマズイと思ったからだろう。
「透桃ちゃんごめんね〜。うちの子が…ぶっ倒れちゃうなんてね。そのおっぱいでキャッチしてくれて…。」
「おい、それ後半なんかおかしいぞ母さん。」
相変わらず自由な人だ。
「いや、私もありがとうございました。びっくりして結構パニックだったでしょ…すぐ来てくれて感謝しています。」
「なんか改まりすぎて最後おかしくなってるぞお前…」
「う、うるさい和音!仕方ないだろ!こんな喋り方なんだから!」
赤くなる透桃。
「いえいえ。当たり前よ〜透桃ちゃんのお願いなんだから。」
「たまに泊めても貰ってるのに…」
「うんうん。あ、和音。この電気鍋に雑炊入ってるから食べときなさい。何かお腹に入れときなさい。」
「大層だなぁ、37.6℃なんだからそんな高熱じゃないよ…」
「いや、体が弱ってる時はね、他の物にかかっちゃたりするんだから。私も昔無理に働いたらこじらせちゃってね。」
好が心配そうに言っている。
「一晩くらい寝たら治るっての。多分。」
ただの熱なんだからそんな心配しなくても元気になるのになぁ。
「すごい心配してたな…ただの熱なのに…」
好がいなくなってから、透桃にこぼした。
「そうだったな。でも、いいじゃないか。こんなに心配してくれてるだけありがたいと思っておいた方がいいんじゃないか?」
透桃が微笑んでいる。
「そういえば、お前こんな時間までいていいのか?親に怒られないのか?」
もう時刻は18時を回っていた。
「おいおい…熱で記憶も吹っ飛んでしまったのか?この前から親はいないから大丈夫だってば。」
「あ、そうだった…忘れてた。両親共長い事出張に行くんだっけ。本当に転勤族ならぬ出張族だな。」
透桃の両親は出張が多くて、ほとんど透桃は一人で暮らしている方が人生で多いんじゃないかと思うほどである。結構その辺で追い詰められたりもしたんではないかと思う。
「おばさんに今日も泊まっていっていいからって言われたんだが…いつもお邪魔して悪いな…」
「別にいいって。いつもの事だし、一人より沢山いた方がお前も僕もいいじゃんか。」
透桃が一人になった時は結構うちに泊まっていく事が日常茶飯事だ。そうじゃないと透桃が耐えられなさそうだという好の優しさからだ。
「あっ、おにーちゃん大丈夫なの?びっくりしたよ…倒れたって聞いたから…」
鈴音がドアを開けながら言ってきた。
「みんな大袈裟だな…ただの熱だぞ結果は…」
『倒れる』って言葉が事態を大袈裟にしてしまってる気がする。参ったなこりゃ。
「熱でも倒れちゃったんでしょ?そんな無理しちゃダメだよ!なんか前触れとかあるはずなのに倒れるなんて、心配もするよ!!だからちゃんとそういう時は言ってよ!」
鈴音が本当に心配だったのがすごくわかった。正論だった。倒れる前に確かにボーッとしてたんだから、それを前触れと気付いて言っとけば倒れずに済んだんだから。ちょっと後悔。
「ねぇ?聞いてるの?分かった?」
鈴音にいつの間にか詰め寄られていた。そんな前屈みだったら危ないぞ色々…
「分かったから…ごめんって鈴音。」
「もーう…分かったならいいんだけどね。」
鈴音も心配してくれているのが伝わってきた。なんか申し訳ない。
「鈴音ちゃんは本当に和音の事が好きそうだな。誰にも取られたくなさそうだ。」
面白くなさそうな顔をしている透桃。
「だって、おにーちゃんだもんね!誰にも取られたくないってわけじゃないけど、私はおにーちゃんのお世話もしなきゃダメだなあと思ってるんですよ…それが妹としての努めだと思ってるんです!!」
妹としての努め…?
そんな努め聞いたことないんだけど。てか、それはなんか恥ずかしくないか?妹に世話されてる兄ってどうなんだろ。いやダメな兄に見られそうだ…
あと、こうやって普通に喋れるのに、僕と喋る時はブラコンの塊みたいな喋り方なんだよね。ちょっと困るから普通に喋って欲しい。周りから変な目で見られてしまう。
「普通は、兄なんか妹から嫌いとか言うのにな…」
透桃は何か考え込みながら言った。
「まぁ、この前までそうだったじゃんか?」
「あ、そうか。なんかこっちのキャラが強くて忘れてたわ。」
「うわあぁあ!忘れててくださいあの私は!!ごめんなさいおにーちゃんごめんなさいなんでもするからぁ!!!!」
頭を抱えてわなわなしている鈴音。
素っ気なかった自分が相当なトラウマになっているらしく、この話をするといつもこんな感じになってしまうんだ。ちょっと可愛いよね。
「うぅっ…」
「もうそれは僕はいいって言っただろ?」
「なんかする事ないの?私だってお世話したい!看病させてよ!!」
ずいずい前に出てくる鈴音。
「そんな事言われてもだな…ただの熱で看病って大層だしさ…」
「あっ。さっきおばさんがそこに雑炊置いていったぞ?」
おい。それはダメだ。なんかこの一瞬で先が読めてしまったからダメだ。ダメなネタだぞそれは!それはいけない…
透桃はこういう所はなんというか…疎いのか、空気が読めないのか…
「それはいいね!!よし、おにーちゃん、食べさせてあげるよ!」
「ほら、やっぱりこうなっちゃたじゃーん!ダメだろそれは!」
「食べさせるだけで何がダメなの?」
「特に問題はないだろ。アニメでもあるじゃないか。」
二人して頭にハテナを浮かべてやがる。
透桃…お前は次元を超えたら常識が変わるのを分かってもらいたいな…
「は〜い。おにーちゃんっ。あ〜ん。」
「いや、あのめっちゃ恥ずかしいんだけどそれは…」
「こんな機会なかなかないじゃないか。いい機会だやってしまえ!」
透桃が目をキラキラさせている。多分だけど『おお!兄妹でよくあるシーンを目の前で見れるぞ…』とか思ってる。ノリノリだ。
「ほら、おにーちゃん。」
笑顔でスプーンを差し出してきている鈴音。
「も、もうわかったわかった!」
雑炊を食べてあげた。
「おお!素晴らしい!いいぞ和音!」
透桃のテンションが高くなっている。
「やった〜!!」
鈴音もすごく喜んでいる。そこまでのものだろうか。
「恥ずかしいことはさせないでよ…」
鈴音行き過ぎたところあるから困ったものだ。
鈴音なりに元気付けようとしてるんだろうけど。
「あ、和音大丈夫?熱出すなんて珍しいじゃないの。」
そこに、いきなり天音が入ってきた。
「天姉まできたし…」
「みんなあんたのこと心配してくれてるってことでしょ?風一樹なさい。」
「そうだよ!みんなおにーちゃんが心配なんだしさ…」
「ありがたいことじゃないか…」
「まぁ、そうなんだけどさ…」
「早く良くなって欲しいからね。」
「何かできることはないかな?」
何やら3人で盛り上がっている。
「よしっ。和音を早くよくするのはカンタンな事だわ。」
天音がいきなり言い出した。
「え?」
「なんなの?」
「男の子を元気にするにはカンタンよ。」
天音はボタンを二つ外して胸元を開いて、胸がチラッと見える所まで下げた。
「これを全部下ろしたら、もう一発で復活するからね…」
「ちょっと待ってくれ…!それはいくらなんでもダメだ!色々と絶対にダメだってば!!!」
それはさすがにダメだろ天姉…
すると、他の二人がもじもじしだして、
「それでおにーちゃんが元気になってくれるなら…」
「私も元気になるなら…やっていいぞ…?」
「うわあぁああ!!ダメだって!!お前らのためだ!黒歴史になるって絶対…!」
三人は互いを見合って意思を確かめる。
「「「和音だったらいいもんっ!!」」」
「いやいや!ダメダメ!ダm…あ…」
僕はこの日を一生忘れる事はないだろう…いや…忘れたく…ない。
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