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初恋  作者: rein
第3章〜高校3年生〜
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88話「バイト先に」

私は、内定を貰ってからコンビニでバイトをしている。


マラソン大会が終わり、特に大きな行事もしばらくないため、ココ最近毎日バイトをしている。


そのため、優大と会うこともなく、連絡も心做しか少なくなっているような気がする。


会いたくないわけではないが、バイトバイトで忙しく会えていなかった。


そんなある日、いつも通り学校が終わりバイト先に向かおうとしていた時、丁度優大と中野と玄関で鉢合わせた。


「今帰り?」


「うん。あーでも今からバイトやから帰るわけではないかな?」


「ふーん、頑張るなー」


「今後のためにね」


「じゃあ頑張れよ」


少しだけだったが、会話をしバイト先へ向かった。



20時頃、客数が減り暇になってきた時だった。


~♪


来店のチャイムが鳴り、いつも通りいらっしゃいませ。と言いながら入口を見た時、


「いらっ…え、どうしたん?」


入ってきたのは優大だった。


「いや、いつもバイトしとるのは知っとったけどいつしとるんか知らんだし来てなかったけど今日バイトあるって言っとったからおるかなー?って思って来てみた」


「あ、そうなんやね」


優大が店内をウロウロしている時、バイト先の先輩が、


「彼氏?」


と、聞いてきたので


「あ、はい。そうです。」


「働いとる姿見に来たんかね?」


「みたいですね笑」


「いいなー、私も来て欲しい」


「え、山崎さん彼氏いるんですか!?」


「んー、いないよ笑」


「何なんですかー、やっと恋バナ出来るって思ったのに」


「ごめん、ごめん。でも出来たらちょっと来て欲しいな〜って思って」


そう話していると、買うものが決まったのか優大がレジへ歩いてきた。


「じゃー、ちょっと裏いってこようかな〜?」


「そんな気使わなくてもいいですよ?」


「いーえ、どうぞ仲良くお話ください」


「ありがとうございます」


山崎さんは、在庫チェックをしに裏へ向かった。


「お疲れ」


「ありがと。何かちょっと照れる。」


「何が?」


「だってこうやって、お客さんと店員として接するなんて思ったことなかったから」


「あー、ちょっと新鮮やな」


「まさか来るなんて思ってなかったからね」


「いやな、学校で見かけることはあっても話す時あんまなかったし、元気かなー?って思って」


「それで見に来てくれたん?」


「んー、まぁそうやな」


優大は、私が元気か見に来てくれたみたいだった。学校で姿を見かけてもそれは一瞬で、確かに元気かどうか確認することは出来ない。


でも、


「LINEとかで元気?って聞いても良かったのに」


「もし仮にそう送って怜奈が元気じゃなかったとして、そしたら絶対お前嘘ついて元気って言うやん。それならあった方が嘘ついとっても少しは分かるやろうしって思って」


確かに、私は元気がなくても心配させないように、元気と言っている。


流石優大、私のことをよく分かってるな…

そう思った。


「まぁ、あるかもね」


「やろ?まぁ、お話はこのくらいにしてそろそろ帰るな。時間まで頑張れよ」


「ありがと、気をつけてね」


「おぅ」


私は残り1時間、バイトを頑張ろうと思った。

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