85話「学校祭の振り返り」
今日は、学校祭の振り返りアンケートを全学年に書いてもらい、それをまとめる。はずだった…
なのに、皆用事があると言って帰ってしまった。
「前々からちゃんと言ってあったのに、何で予定入れるかな…」
仕方なく私は1人で作業を始めた。
別日でもいいのでは?と思うかもしれないが、これは今週の金曜までが締切なのだ。
「これ1人でやるのきついなぁ…」
パソコンがあるものの、全学年分を集計してまとめるのは中々骨が折れる仕事だ。
1人でも残ってくれていれば楽だったのに…
そう思いながら私は1年生から順に集計を始めた。
コンコン
扉を叩く音がした。
「はい?」
「皆調子どうや?って神崎1人しかおらんのか?」
「そうなんですよ、皆予定あるからって言って帰ってしまって…」
「全学年分1人でやるの無理やろ」
「まぁ、大変ですね。でも今一学年終わったところです」
先生と少し話してからまた作業を再開した。
コンコン
また、扉がノックされた。
「はい?」
中に入ってきたのは、
「え、どうしたん?今日予定あるんじゃなかったの?」
「ちょっと早く終わったから寄ってみた。どうけ?」
優大と中野と南だった。
3人は、特進クラスで補習があったらしいのだが、予定より早く終わり、様子を見に来てくれたみたいだった。
「今さっき一学年終わって、今2年生の集計の3分の1くらいかな?」
「もしかして、1人でここまで?」
「うん、だって皆部活やらバイトやらで帰ったし」
「うわ、まじか。ごめん。俺ら何か出来ることあるけ?」
「そしたらねー」
3人加わり、集計が予定より早く終わった。
「そしたら、後はまとめるだけかな」
「パソコンで?」
「うん、これはすぐ終わるから帰って大丈夫やよ。補習疲れたやろ?それに課題とかあるんじゃない?」
「まぁ、たくさん出ましたね…」
「やったら、こんなことより早く帰ってやりまっし。お疲れ」
「ありがと、じゃあまた明日」
3人を見送った後、私はパソコンでの作業を開始した。
パソコンを使うのは慣れているため、30分ほどで終わった。
「先生、終わりました。あと印刷だけお願いします。」
「ご苦労さま。ありがとうな」
「いえ、じゃあさようなら」
生徒会室の戸締りをして、私は玄関へ向かった。
下駄箱を開けると、そこには、
『お疲れ様でした。これ良かったら。3人組より』
というメモ書きと共に、ミルクティーが置いてあった。
「あの3人、こんなことする奴じゃないのに笑」
私はクスッと笑い、そのメモとミルクティーを持って、学校を出た。




