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初恋  作者: rein
第1章〜高校1年生〜
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26話「バレンタインデー」

今日はいよいよバレンタインデー

部活は午後からだったので午前中は、箱詰めをしていた。そうこうしているうちに部活に行く時間になった。

私はお母さんに車で送ってもらった。


ガラッ


体育館に着きドアを開けた。

いつもならまだ全然部員は揃っていなくてネットも張っていない状態。しかし今日はなぜかもう準備万端。周りを見渡してみると男子は全員集合していた。


「今日男子どうしたんw」


「バレンタインを期待してじゃない?w」


「多分そうやろ。だっていつもサボってばっかの先輩でさえもうおるんやよw」


私たちは可笑しくてたまらなかった。

私たちは男子に配る前に女子に友チョコとして、チョコを配り歩いた。渡すと必ずお返しがもらえる。もってきた分と大して量は変わらなかった。


女子に配り終えた後、私たちは男子に渡しに行った。皆中身は同じなのですぐに配り終わった。


その時私はあることに気がついた。

優大がいなかったのだ。


(どうしたんだろう)


そう思っていると遅れて優大が入ってきた。

梓と美鈴は渡しに行ったが私は行かなかった。

部活の後に渡しに行く予定だったからだ。


その日の部活はとても楽しかった。

皆やる気満々だったからだ。

そのせいかあっという間に時間が過ぎていった。


「怜奈今日車?」


「うん。やけど接骨院行かんなんしそこまで歩きやわ」


「そうなん?大変やな〜」


「うん。じゃあ、ごめんやけど先に帰るね」


私は嘘をついた。接骨院に行く予定などない。

だけど、そうでもしないとバレてしまう。

私はまだ知られたくなかった。


『お前今どこ?』


『中野の家過ぎたとこ』


『じゃあそこら辺おって。』


突然LI〇Eがきて、返したものはいいけれど何故待っていてと言われたのか分からなかった。


「よっ。俺より先に出たのにもう追いついてしまった」


「優大自転車やったん?」


「そーや。だって雪ねーもん」


「ここら辺はいいよね。融雪あって。うちのとこないから全然溶けない」


優大はわざわざ自転車を押して私の歩くスピードに合わせて歩いてくれた。


今チョコを渡しても良かったのだが、まだ話していたかったので家に着くまで渡さないことにした。



「はい、これ。もしかしたら甘いかも」


「サンキュー!後でゆっくり食べるわ」


「うん、そうして」


私は優大の家の前で渡し、お母さんに近くのコンビニにまで迎えにきてもらおうと思い電話をかけた。


かけ終わって、帰ろうとした時優大の家の人が帰ってきた。


「あ、父さんやwまぁ、チョコありがとな。」


「うん、じゃあね」


私はそう言って優大のお父さんの前を通り過ぎて帰った。もちろんその時はちゃんと

「こんにちは」と言った。



私は家に帰り、LI〇Eを開いた。

すると優大から1件来ていた。


『父さんにあの子誰や?って聞かれた』


『そうなん?何て答えたん?』


『ちょっと言うの恥ずかしかったから部活の友達って答えてしまった。すまん』


『大丈夫やよ。』


私はそう言ったのは良かったけど、やっぱり彼女やよって言って欲しかったな〜と心の中で思った。


「でも、まぁいっか」


私はその1日笑顔で過ごした。

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