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寝起きに強めの光はしんどい

促されるまま部屋を出る。この建物はそこまで大きいわけじゃないようで、ソファーと花瓶、猫もいるのか。

そのすぐ先に玄関が見える。扉の小窓から白い光が漏れている。朝か昼かは分からないけど、とりあえず明るい時間のようで思わず安堵の息を漏らす。

そうしていると、後ろからリンドウの声。

「何ボサッとしてんだ、早く行くぞ。」

まったくせっかちな龍人だ。ぼくにとっては知らない場所なんだぞ、と頭の中で不平を言いつつ玄関の扉を開ける。


眩しい。海面に日の光が反射してきらきら光っている。

久々の直接の日光に目がびっくりしたのか上手く開けられない。

続いて感じたのは匂い。風に乗って身をくすぐるのは海の匂い…ではなく家の中でも感じた香ばしい匂いと、それよりも強い、いい匂い。焼けたお肉のような匂いが、あまりの非日常のあまり忘れてしまっていた感覚を呼び起こす。

「おなかすいた。」

「がはは、そりゃそうだろうな。なんせお前は丸1日寝てたねぼすけなんだからな。」


ちょっと待って結構衝撃なんだけどそれ


丸1日寝てたっていう事実を知ってしまったことで空っぽのおなかが大きな音を出して早く何かたべろと文句を言う。

「がはははは、ずいぶんとでけぇ音だな。ガキだもんなあ?」

とリンドウが笑う。いや笑うな。ガキとか関係ないでしょ、と言おうと口を開いた直後、また空腹を告げる音が鳴った。けど今回はぼくのおなかが文句を言ったわけじゃないようだ。

..ということは?と思い視線を自分のおなかからリンドウの顔に移すと、真っ黒な顔が少し赤くなっている。

「ちょうど今は昼飯時なんだよ..謝るからそんな顔で見ないでくれ。」

ぼくは勝ち誇った気持ちになりながら匂いの元を探す。

そこで上へと続く階段を見つける。

「この上が俺達が生活してる場所だ。今は多分バーベキュ一でもしてるみてーだな。」

バーベキュー。いい響きだ、と思うと同時におなかがきゅっとなる。同じ感覚になったのか、またリンドウが急かしてくる。まぁ今回はぼくもそうしたい、と思ってしまったけど。

「ほら、早く行こうぜ。早くしねぇと全部食われちまう」


匂いと空腹感に突き動かされ、階段をかけ上る。

そして目の前に広がった光景は、森だった。

桜のようなピンクの花、というかよくみたらほんとに桜だった。

奥には普通の緑の葉をつけた木。そんな感じの森。

そしてその森の周りを囲うように川が流れている。

ぼーっとその景色を見ていると、奥の方から何かがこちらに近づいてくる音。勢いよく飛び付いてくるそれをかわすことができず、そのまま抱きつかれる形になる、だけでは収まらず勢いのまま後ろに倒される。

「はじめまして!ぼくはガウラ!君はだれ!?」

唐突な衝撃に困惑しながら、飛び付いてきたものを見る。

男の子だろうか。それもぼくと同じくらいの歳の。ただしぼくと決定的に違うところを挙げるなら....

耳がある。いや耳があるのは当たり前だけど。猫の耳。それど、顔も猫みたい。ということはしっぽもあるのだろう。きれいな水色の目だ。

ぼくはゆっくり身体を起こしながら答える。

「いてて..ぼくはカルミア。はじめまして。」

それを聞いたガウラはにぱー、と笑顔を浮かべ、

「新しいおともだちだ!よろしくね!!」

と思いきり抱きついてくる。

香ばしい香りがする。

ケモショタっていいよね。

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