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第一話 双王と呼ばれた2人

「ふぅ。ようやくイベント終わったね。」


「次のイベントは…3ヶ月後だっけ?」


「そうそう。…いや、受験あるから来年3月のイベントは全部欠席にしてるでしょ?」


「あ、そうだったね…(ケントと同じ大学に行けるように頑張らないと…)」


「ん?なんか言った?」


「…なんでもない」


「ならいいけど…」


僕の名前は坂口健斗。高校2年生だ。

twins onlineというVRMMOゲームにハマっているゲーマーだ。

目の前にいるのは幼馴染の時詠瑞恵。

元はと言えば彼女に誘われたからtwins onlineを始めたんだ。僕たちはtwins onlineで双王って役職についてるんだ。


…まぁ、このtwins onlineについてはまた別のお話として。


「ふぅ…魔力がもっとある時代に生まれてたらなぁ…」


「いや、地球の魔力枯れたらダメなんでしょ?」


「そうそう…未来が視えるのって、私にとっては当たり前なんだよね。けど、今は使えない。いや、使ってもあと500年くらいは耐えれるけど…使えないからこそ、頼らないで済んでるのかな。」


今の会話で察してもらえたかもしれないが、瑞恵は、現代の未来予知能力者だ。

眉唾物ではない。

彼女に十分な大気魔力さえあれば、《《何だって視える》》。


けど、その力には弊害もある。この技はファンタジーのように魔力を消費してしまうが、遥か昔に魔力の造成スパンが壊れてしまったこの世界ではもうこれ以上の魔力が増えない。いや、何百年の間人類が一切活動しなければ…あるいは…


って感じらしい。


ちなみにもしこの世から魔力が完全に消えたらどうなるか。時間と空間という概念がなくなって、世界が外からも内からも潰れてきえる…こっわ。


ってことで、彼女は今はただの女子高生だ。


いや、洞察力あるし地頭がいいから論理的な未来予知もどきなんて普通にやってくるし。


「…」


「ん?」


瑞恵が黙り込む時は大抵良くないことが起きる前兆だ。


「伏せてっ!」


その声を聞いて咄嗟に伏せると…


ばしゅっ。


頭上を何かが通り過ぎた。


「またかよ…」


もう何回巻き込まれただろう。次はどんなテロ組織かな?


「標的及び標的の護衛、避けられました」


「そこの2人、投降しろ!こちらは世界異能警察《ワールドスペシャルアビリティポリス》日本支部第一制圧部隊だ。お前らには危険異能所持及びその届け未提出疑惑がかかっている!」


「うーん。あなた達は私の異能を知ってるの?」


「届がなされていないからこそ今ここに来ているのだ!」


「(あんまり火をつけないでね…)」


過去に何回油に火を注ぎまくったんだろう…火に油を注ぐ?違うよ。渦中はコイツ(瑞恵)なんだから瑞恵が火だよ。あたりに可燃性ガスを垂れ流しにしてるね。


「(わかってる)…知らないなら勝ち目はないわ。そしてここは住宅が…発砲、した、ね…」


ようやく気づいたの…?


やっぱ、たまに抜けてるなぁ…



え?なんで僕がこんな呑気かって?

そりゃ当たり前だ。《《瑞恵が能力を発動させてんだから》》。


未来予知の権能は他の異能に比べて大気魔力をほぼ使わない。なんで省エネかって理由(ワケ)はあとでだな。


相手は気づいてないから調子に乗っている。


「こちらの結界術師の異能だ。この異能に捕まったからには…」


「ふーん…《マナ・リダクション》」


えっと、確か大気に魔力を還元する魔法だっけ?

一瞬で結界みたいなやつが消え去って日常の喧騒が戻ってくる。

「そっちも知ってるんでしょ、このままだと500年後に魔力が尽きるって。」


「あぁ。だからこそ、《《君たちを囮にしたんだよ》》」


「それは…《時詠(クロノスの真眼)》」


瑞恵の異能、未来予知は詠唱無しで使えると思うんだけど…いや、より《《深い》》未来を見るのか。


「えっ…」


「君の異能が何か分かってきたよ…君の異能は、未来予知だね。僕たちについてこないかい?世界各地で暴れる異能者をとりおさえ、民衆を守る組織だ。」


「ケント!」


「えっ」


えっ。


なんでジャンプして飛び込んでくるの?


ここに?


と思っている間に。僕を中心として眩く光る線が沢山現れる。


「結界…師……結……を…れ、…力…回収…」


「回収すんな。《マナバースト》《マナ・リダクション》」


えっと?マナバーストとかいうので吹っ飛ばしてからその魔力が霧散する前に大気に還元したの?


魔力なんて僕には見えないから全て想像だけど。


「そうだよ。」



…というかそうこう考えている間に外は見えなくなり、音は聞こえなくなり、やがて自分の体ですら朧げになってくる。


「さぁ。」


ねぇ。瑞恵はどこまで予知してるの?


「《《異世界に行こうか!》》」


「はあっ!?もっと早く説明しろっ!」


「あはははっ」


瑞恵の笑い声が最後。僕は何もわからなくなった…


受験と異世界どっちが大事なんだよ…巻き込まれない道を予知しといてくれっ!

実はこの作品こそが僕の作品の中心です。 





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