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2.初めての魔法実技試験 前

ガランゴロンと朝9時ごろを知らせる教会の鐘が遠くから聞こえてくる。




ラン「では、ホームルームを始めよう」




前方にある教壇に立ち、ラン先生が力強く私達生徒を見渡す。一応誰一人として寝ては居なかったので、ホッとする。

先生のカミナリは学年一怖い事で有名だ、忌々しいことに。



満足した様子で、彼女はくるりと反転し背後にある黒板に今日一日の予定を書き出してくれた。



言わずもがな、始業式がこれからあり、私達は講堂に集められ、長ったらしい…もといありがた〜い説教を聞く。説教と言っても叱られる方ではなく、神様がうんたら…とか、私達が今生きているのはうんたら…とか、所謂宗教的なお話の方。教会の司教様がわざわざ来られるそうで、私達の大半からしてみればありがた迷惑であったりする。





ま、そんな始業式は置いておいて、その後は健康診断と実力テスト。学力面を図るペーパーテストと、中等部2年からは魔法或いは武術の実技テストが加わってくる。クレハも私も、この実技テストに興味津々だったりする。なんてったって、魔法学に関して、これまでは眠くなる座学の授業のみだった。

つまり学院内ではこの実技テストが始めてまともに魔法を行使する場となる。






クレハ「ねぇねぇシャルちゃん。早くテストになんないかな?」




私「そうねぇ。早くテストにならないかな…もう退屈…」




ちょうど隣同士の席だったクレハと愚痴りながら、司教様のありがた迷惑なお話を聞いているところだ。斜め前のイヌ耳男子なんか船漕いでる有様だ。





さて、無事に始業式が終わり、ぞろぞろと各教室に生徒達は戻っていく。健康診断は午後からなので、まずは戻り次第ペーパーテストを片付けて、運動着に着替える私達。ペーパーテストの時間が終わった瞬間の周りの顔と言ったら…半ば発狂してる奴も居たりした。おそらくそいつは脳筋なのだろう…。



ちなみに私はそつなく…まあだいたい中の上くらいの点は取れたと思う。

となりのクレハは余裕そうな表情だから、アレはまた満点という訳の分からない結果を叩き出すのだろう。気にするだけ無駄だ。








運動着に着替え終え、実技テストの会場…もとい運動場にやってきた私達。まず、鑑定装置という名の水晶によって、私達の魔法適性を調べ、適性毎に分けてテストを行う。魔法を使わない、所謂剣や斧、槍や弓など、武術部門の生徒とは当然別れる。



教師「次、クレハ=フレグルさん。どうぞこちらへ」



クレハ「は〜い。」



クレハの番になった様で、鑑定装置の側に立っていた男性教師に呼ばれる。彼女は促されるまま、その水晶に手をかざす。




教師「ではゆっくりとあなたの魔力を装置に送ってください。」




クレハが頷き、水晶に魔力が注がれる。すると、水晶は白く、そしてその光は少し眩しいくらいに灯る。




教師「ほぅ…光属性か。魔力量も申し分無しです。………では、次。シャル=ブロスフェルトさんどうぞこちらへ」



私「…あ、はい」




先程の光に呆然となっていて、呼ばれてから反応するのに少し間が空いてしまった。急いで水晶の方に向かうことにする。


そして、クレハと同じように指示をされ、水晶に魔力を注ぐ。




教師「これは、珍しい。」



水晶は黒と緑のマーブル模様を描きながら輝く。




私「………なんか毒々しいというか…?」




教師「まあ色合いは…気にする必要は無いでしょう。闇属性と風属性の2種持ちの様です。魔力量も充分。どちらの属性でテストに挑みますか?」




私「……んー、じゃあ…風属性で受けたいと思います」



教師「了解しました。」






補足をすると、

魔法はそれぞれ火、水、風、土、光、闇の5属性で構成されている。

基本的には1属性のみに適性が現れることがほとんどで、2種類以上の適性が現れるのはレアなケースだそうだ。だいたいが他種族との混血であったりする。




そして、種族によって現れる適性が偏っている。天翼族は基本的に光属性。妖精族は土属性。魔族は闇属性。

人間はどの属性でも可能性はあるらしいが、闇属性はほとんどないそうだ。







クレハ「シャルちゃん、また後でね!お昼ご飯、一緒に食べよ!」



私「ええ、また後で!」





つまり、属性の違う私達は、決まりに従って各々のグループに分かれることとなった。

ちょっと長くなりそうだったので、ここでカットです。

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