アーサーの旅立ち1
山に積もった雪が徐々に溶けだし、春が訪れる前 村の入り口で3人の子供を送り出すため家族が集まっていた。
「アーサー、頑張れよ」
「アーサー、ちゃんと食事を摂るのよ」
「大丈夫、料理も作れるから」
アーサーお兄ちゃんは大きな鞄を背負っている。今日から領都の学校に旅立つんだったけ
「ミラは眠そうだね」
「アーサー兄、いってらしゃい」
「アーサーお兄ちゃんなら大丈夫だよ」
「レーヴェに言われると大丈夫だと思うな」
ガンダルフ先生が急いで走って来た。
「ふぅ〜間に合った。アーサー、私からの餞別だ」
ガンダルフ先生は木で出来た黒い杖をアーサーお兄ちゃんに渡していた。
「ガンダルフ先生、これは」
「エルダートレントの亜種の木から作られた、杖だ 私の持つ杖と同じ時期に作られたから兄弟杖みたいなもんだな」
「ありがとうございます。ガンダルフ先生」
アーサーお兄ちゃんはもらった杖に早速魔力を通してみると
「凄いですねこれ」
「喜んでもらえてなにより」
トレント<ハイトレント<エルダートレント<エンシェントトレント 強い程素材はいいが加工がし難い
アーサーお兄ちゃんたちは領都の学校に行くために村から旅立った。
旅立つ間に野営の練習をするため、外でテントを張って寝たり、料理の練習をしたりしたことを思い出す。
僕の料理はそれなりでミラお姉ちゃんの料理は壊滅的だったね
アーサーお兄ちゃんたちが旅立った後でミラお姉ちゃんはようやく覚醒する。
「レーヴェ、アーサー兄は?」
「もう行ったよ」
「えぇぇぇ!!」
「ミラお姉ちゃん、立ったまま寝てたの?」
「たぶん」
「受け答えしてたのに?」
「覚えてない」
アーサー視点
家族には長期間の休暇がある時に帰ればいいから、それよりもこの杖、凄いな
「アーサー、今日はどの辺りまで向かうつもりだ?」
「学校がある領都の街は教会に行ったあの町よりも遠くにあるんだよ、今日は野営をすると思うから川が近くに合ったら教えて欲しい」
「分かった」
僕の他に『大工』のベンと『料理人』のマイトがいる。
「アーサー、ベン、途中で食べれそうな物が合ったら収穫しておこう」
「晩ごはんが豪勢になるね」
「食べれそうなって言われてもな、俺には分からんぞ」
「2人とも、『部分強化』は出来る?」
「おう」
「頑張って会得したよ」
村の人たち、自警団の人たちと村の子供たち、全員、魔力を使った強化は出来るように仕込まれている。教えたのがお父さんとお母さんなんだけどね
「目に『部分強化』してみて」
「目に魔力を集める感じだな・・・・おお、遠くが見えるな」
「よし、う〜ん、あれ?アーサーくん、あの木に成ってる果実が光って見えるけど」
アーサーは木に登り、マイトが言っている果実を手に取った。
「うん、それそれ」
アーサーは果実を手にして木から飛び降りた。足に『部分強化』をしているため痛くもない
「『鑑定』食べられる果実だけど品質が良質みたいだね」
「アーサー、『鑑定』ってどう覚えるんだ?」
「レーヴェが言うには目に『部分強化』して使い続けたらいいみたい、余りやり過ぎると魔力切れと目が悪くなるらしいよ」
「レーヴェが言うならやる価値はあるな」
「レーヴェくん、色々凄いからね」
レーヴェは自慢の弟だからね、褒められると気分がいい
その日は野営、マイト、ベン、僕の順番で見張りをして休んだ。マイトの料理は僕の料理よりも美味しかった。




