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太陽のカケラ  作者: のえる
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後継の妻4

「ねえねえ・・・・」


物思いに耽っていたケルレンはしばらく


自分が呼ばれているのに気付かなかった。


声の方へ視線だけ送ると相手はニコニコしていた。




今回の旅を一緒にすることになった


魔法使いみたいな人物に付き添っていた


不思議な雰囲気の頭の軽そうな子ども


時々イェニセイ族長の所や集落を


フラフラしてたりした少年(多分)だった。




「はい?・・・・・えっと・・・フフヤガーン・・・?・・・様」


「フフで良いって言ったのに・・・それに様は


要らないし」




でも何だか得体の知れない人物だし何となくな




と思いながらひとまず




「何か呼びましたか?・・フフ・・殿」


と言ってみるがちょっと拗ねた様な顔で




「フフだけ!」


と言って来るので、話が進まないので




「・・・・フフ」


と素直に言っておく。


しがみついてずっと付いているレンヤンが


あっちに行こうよと袖口を引っ張ってくる。


よく分からないままにひとまず胸にひっついているレンヤンを


地面に置いて体全体を向けて聞く体制を作る。




「・・・・・ねえ、会いたい?・・・


会わせて上げようか?」


「・・・・は?」


(何が?会いたいって誰に?何を唐突に)


突っ込み所が満載だった。




「だから~会わせて上げようか?って~」


ニコニコしているがさっぱり分からなくて


ケルレンの頭の中では?がたくさん浮かんでいた。


何だか訳が分からなくて


鳥か魚でも相手にしているようだ。


足元に引っ付いて聞いているレンヤンまで


さっぱり分からないという顔をしている。




「だから~えっと・・・・ちゃんと覚えたんだよ


父様に言われて名前・・・・・。」


ケルレンはその後続いたフフの言葉に


勢いよくフフの口を手で押さえるとそのまま近くの柱の影


(たいして隠れていなかったが)に引っ張っていって


自分と一緒にしゃがみ込ませた。


近くにいたティルが残されてちょっと泣いているレンヤンを抱きしめながら


訳の分からない顔をしてこっちを見ている。




「・・・・どうしたの?・・・・だから~


フール・・・」


「ちょっと待った!!


色々言いたいことや突っ込みたいところがあるけど


それ以上はとりあえず危険だ!」


取り外された手を再びフフの口に戻し


ケルレンはダラダラと脂汗を流した


(流れたような気持ちだった)。


「僕、色々知っているよ~フー(モガッ)がどうなったか知ってる?


かわいそうにね~命とか危なかったみたいだよ


お父さんの方もね」


能天気にそう言ってくるフフをケルレンは


思わず凝視して


駄目だと思いながらも聴きたくて


フフの口を塞いでいた手を取ってしまった。




「・・・・どうなったの?・・・・大丈夫なの?


・ ・・・でも・・どうやってそれを?」


グルグルと頭の中をフールンの事、チョイルンの事、


レンヤンの事、ウルトの言葉とイェニセイ族長の言葉と約束


が回って思考がまるで纏まらない。




「・・・・・えっとね・・・・・どうやったかは言えないんだって」


「・・・は?・・・・まあ良い・・・どうやって知ったのかは良いとして


重体でどうなったの?・・・大丈夫?」




「大丈夫か知らないけど死んでないよ」


(それってどういう状態?)




「・・・・ま・・・まあ・・・良い・・。


チョイルンは?チョイルンのことは知ってるのか?」


「・・・・・・・えっと・・・・・し・・・言えないんだって」


勢い込んで聴いた答えはなんとも頼りない答えだった。




「はあああ????」


ケルレンはあまりの訳分からなさに


性格が変わってしまうかと思った。

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