表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
太陽のカケラ  作者: のえる
PR
64/105

協議会1

西の大部族イェニセイ

東の大部族オタル





そしてオタルと同盟を結んでいる

部族は中部族ながら

大部族にも匹敵するハンガイ族



何代も前から幾度と無く

戦を繰り返してきた一族達は

当代でも互いの一族を倒すべく

幾たびかの戦端が開かれていた。



雨季の時期より続いた戦の

当代での一族の将達は

イェニセイ族長ルゥーヤン

      後継リューラン

   族長が妃レンチョン

<又の名を旧オタル族残党総領チョイルン>


オタル族長ルーフェン


ハンガイ族長ウリャスタイ

     後継フールン

族長が長子チーフォン・・・・だった。







短い雨季が終わり家畜が肥える秋が過ぎると

間もなく炎の神に感謝と祈りを捧げる正月がやってくる。

戦闘遊牧民族の国モルドルの者達は

夏に行われる国を挙げての武術大会と

正月には一切の戦闘行為を停止させることとなっている。






「・・・・・・父上・・・・。」

炎の色である朱色地に金糸の刺繍を施され

貴重なサフラの薄絹をふんだんに巻きつけた

煌びやかな式服を着たハンガイ族長である

父ウリャスタイの後姿に呼びかけた。


「・・・・・・フールン・・・

今回は、お前を正式なハンガイ族の後継として公表する」

同じく朱色の地にしかし金糸ではなく銀糸の刺繍の式服の

少し早めに成人した息子フールンの方を振り向いて

長ウリャスタイはそう宣言した。

フールンは、式服に合わせたかのように

戦士として短い髪を補うために

背中の中まで届く付け毛を垂らしていた。


「・・・・・・分かりました。」

長ウリャスタイの言葉を聞きながら

ゲルを家とする草原の国には珍しい

何階にもなる石の建物から見下ろすと小部族の家畜位なら

そっくり入りそうな広さを持つ広場が広がっていた。



(・・・・・・君と一緒に来たかったよ・・・

ケルレン・・・・・・。)

そう思う自分は、部族の戦士として

女々しいと言われるだろうと分かっていた。



雨季の夏、火の月から秋、風の月を過ぎて

もうすぐ冬、土の月にはいるころに行われる今回の

協議会の会議にフールンは後継として初めて出席する。

唐突に始まった戦から

ケルレンとフールンは、3ヶと半月程離れ離れになっていた。




「長、フールン、部屋の準備が出来たってさ」

ウリャスタイとフールンに向かって後ろから

長ウリャスタイの長子にしてフールンの長兄、チーフォンが

二カッと微笑みながら話しかけた。




「・・・・長と俺は、いつもの部屋だけどお前初めてだもんな・・・

ババ~ンとお披露目しなきゃな」

何度か父である長ウリャスタイと共に長子として協議会に

来ていたチーフォンは、

グリグリと思いっきり力を込めて弟フールンの頭をなでて

よろめかすと満足そうににんまり笑って力いっぱい抱きしめた。

なにしろ兄チーフォンは、年の離れた末弟フールンと

その片割れケルレンがかわいくて仕方がなかった。



そして



「・・・・あ~あ~ここにケルレンも来れたらよかったのにな~」

と自分が女々しいだろうかと思っていたことを

兄のチーフォンが、さらっと言ってニッと笑ったのに

どうしてこの人が言うと堂々と戦士らしく聞こえてしまうのだろうと

悔しく思った。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ