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アラフィフおじさんの推し活奮闘記  作者: DAI


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2/15

第2話

私の名前は田中健二。今年で45才。いわゆるアラフィフだ。




今、私はモーレツに感動している。

テレビの中で歌い踊る「彼」。

Star☆Dreamのユウくんに。


この時の私は、もちろん、グループのこともユウくんのことも知らなかった訳だが、とにかく「彼」は眩しかった。




話を戻そう。

その夜、衝撃の出会いを遂げた私は、興奮で寝付けなかった。

「彼」は何だ?何者なのだ。

気になって気になって眠れない。

頼りは、テレビ画面に出ていた、Star☆Dreamというグループ名だけ。

そして、「彼」はそのセンター(中心)だったということ。

それにしても、初めて聞くグループ名だった。デビューしたてなのだろうか?CDは出しているのだろうか?認知度はどうなんだろうか?ユイに聞いてみるか?いや、そんなことでは父としての威厳が。しかし。背に腹は代えられない!




翌朝。

「ユイ。Star☆Dreamって知ってるか?」

・・・しまった!ストレート過ぎたっ!!

「あー、なんか最近売り出し中のグループじゃなかったかな?なんで?」

「い、いや、ちょっと会社の子が話しててね。。。」

「まだ、そんなに人気ないと思うよ。確か、どこかのライブハウスで活動してた気がする。地下アイドルっぽい。」

「地下アイドルか。」

ということは、まだライバル(ファン)が少ないということか。

「ユイ。ありがとう。助かるよ。」

「どういたしまして。部下とのコミュ力、大事だからね。」


ユイは流石に現役女子高生でもあるし、アイドルを推しているだけあって事情に詳しい。よし、あとはスマホで調べてみよう。

Star☆Dream、略してスタドリ。メンバーは、絶対的センターのユウくん、リーダーのコウくん、メンバー1のイケメンのリョウくん、体育会系のケンくん、グループの末っ子キャラのタクミくんの5人。釜田のライブハウス「ドリーム」を中心に活動。

近いじゃないか!!会社の定期券で行ける!!(重要)

直近のライブの予定は・・・明後日だ!

時間は・・・19時START!

行けるっ!!

それまでに曲を聴き込まなくては。ユイに教えてもらった「スポイティ」でと・・・。スタドリは、1曲しかないぞ。売り出し中だから仕方ないか。妻にはどう説明しよう。。。珍しく残業になったとでも言うか。何か準備していくものはないのか。ペンライトとか?うーん、わからない。そういえば、チケットってどうやって買うんだろう?まさかチケットセンターに電話するとかじゃないだろうし。とりあえず、行くだけ行ってみるか。こんなおじさんでも大丈夫だろうか?変に思われるんじゃないか?・・・・・・・・・・・・・・・・。




むー、考えても仕方ない!突撃あるのみ!




そして、悩んでいるうちにあっという間にライブ当日が来てしまった。

当然、仕事に身が入るわけもなく。ただ机の前に座っているだけで時間が過ぎた。


18時。さあ、私の本当の戦いはこれからだっ!




ライブハウス「ドリーム」。

釜田駅近くの雑居ビルの地下に、その戦場はある。

スーツにネクタイに革靴。ビジネスバックという、完全武装サラリーマンの私は、初陣の期待と不安を胸に戦地に赴く。


さあ、いざ釜田!


ライブハウスの入り口には、同じ戦地に赴くであろう戦友たちが何人か。

その列の最後尾に並ぶ。。。


「おじさん、スタドリのライブ初めて?」

いきなり背後から声を掛けられた。

振り返ると、そこにはユイよりも少し年上だろうか?小柄な娘がいた。

「あ、初めてだけど。。。」

「おじさんさぁ、緊張が顔に出てるよ。リラックス、リラックス。」

「あ、すいません。。。」

つい敬語になってしまった。情けない。

「私がいろいろ教えてあげるから。一緒に観ようよ。仲間多い方が楽しいし。」

「いいのかい?」

「もちろん。」

娘ほど年が違う女の子なのに、とっても頼もしい。私は良い戦友に恵まれたっ!


「ライブハウスはさあ。入るときに受付でチケ代払うの。」

「ふむふむ。」

「あ、ドリンク代は別ね。ドリンクコインを貰って、ドリンクバーで好きなのと交換。お酒もあるよ。」

「ふむふむ。」

「グッズは物販コーナーにあるから、好きなの選んで買えばいい。」

「ふむふむ。」

「基本、ライブハウスは立ち見だから、疲れたら後ろの方に移動して休む。」

「ふむふむ。」

「あ、もちろん。おさわりは禁止ね。」

「ふむふむ。」

「あとは、好きに楽しめばいいよ。」

「ふむふむ。」

「さっきから、ふむふむ。しか言ってないけど大丈夫?」

「い、いろいろとありがとう。」


「私は、アヤっていうの。」

「私は、田中健二。」

「ケンジかー。ケンちゃんだと被っちゃうから、ケンジくんで良い?」

「・・・ケ、ケンジ、くん。。。」

「よし、決まり。ケンジくんで。」


この年で、こんなに年が離れた友人が出来るとは。

スタドリ恐るべし。




「スタドリのライブ、入場開始しまーす。」

ライブハウスのスタッフだろうか?入場が始まるらしい。


「ケンジくん、さあ、行こうか。」

「よし!」






私の初陣がいよいよ始まる!!








<つづく>

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