三日目(後)
「曲がり角ではまず音を聞くの、角から覗き込もうとしたらダメだよ?」
「、、はい」
「で、音が無いのを確認したら、、こうやって剣をチラっと見せる」
「こう、ですか」
「そうそう、で、それでも音が無いなと思ったらこうやって、ほんの少し壁を剣先で引っ掻く」
「、、、」
「で、それでも音が無かったら、そこで顔を出す、、
あっ!ダメ!盾に隠れながら、盾の端から覗き見る、、そうそう!上手いじゃないっ」
※※
「音がする方に進んじゃダメ、相手から来させるのよ」
「えっ、でもどうやって?」
「この、布にロープを付けたモノを、ポイっとね。
それを見た敵が『あれ?なんだろ』って寄ってくるのを待つの」
「へー」
「で、見て、ロープの先が輪になってるでしょ?もしもアレに敵が足を入れたら、、エイっ!」
暗闇にいたホーンラビットがロープの輪に足を踏み入れた瞬間にロープを引くと、
ロープが締まり、ホーンラビットの足が取られる。
「ホラね?こうやって敵の動きを止めてから殴るの」
「えー、釣りみたいですね?」
「そうよ!釣りだって、狩りなんだから。
使えるモノは使わないと、ネ」
※※
ダンジョン一回層を1時間程探索し、チームはギルドに帰って来た。
「今日はありがとうございました、知らない事だらけで勉強になりましたっ!」
「いいのよ、皆でアイデアを出し合って、ゆっくり学べば良いと思うよ。
また困った事があったら、私や熟練冒険者さんに聞けば、皆教えてくれるからネ」
「はいっ!」
「さ、そしたら取ってきた獲物をカウンターに出してしまいましょう!換金しなきゃねっ」
成り立て冒険者はカウンターへ小走り歩いて行く。
「よぉ、無事に帰って来れたんだなw」
「えーっ?一階を少し回っただげだよぉ」
「1階でもダンジョンはダンジョンだろ?油断しちゃいけねぇって、アンタの口癖じゃねえか」
熟練冒険者と笑い合い、カウンターを見やる。
「奴らもいつか、次の若いのに教えるんだろうな」
「、、そうなって欲しいよ。
無事故で熟練冒険者になって欲しいね、、」




