閑話2-4
本日、閑話二つ。
短いです。
閑話2-4
「あのバカ……圧力をかけろとは言ったが、あれじゃ火の玉ストレートじゃねぇか!!」
「どうしましょうか?」
「バカだが今は立場があるからな……」
「私達が都合よく使えるバカだと思ったのですが……」
「思った以上にバカだった……想定外だ」
「ですね……」
「せっかく当選させたのに……全て無駄、水泡に帰すなんて……」
「頭が痛いな。だが無駄になったのは地元権力の一部だ。まだなんとでもなる」
「そうですがまたやり直しですね」
「ああ」
「それでどうしましょうか?」
「仕方ない。動くさ」
「自らですか?」
「他の者にやらせてもいいが……どうせなら無駄にせず次に繋げるのだ」
「次ですか?」
「ああ」
「お伺いしても?」
「邪魔者の排除と共に敵の内部へ入る」
「警察にですか?」
「ああ。さすがにいきなり天辺はとれない」
「まずは内部の情報からと言う事ですね?」
「そう言う事だ」
「しかし……痛いのでしょう?」
「まぁ……そうだな。あのバカのせいで……痛いのは好きじゃないんだが仕方あるまい」
「……」
「見極められなかったこっちがマヌケって事でもあるか……」
「残念ながら否定できません」
「操れる奴なんて賢くないもんなぁ」
「難しいですね」
「ああ」
「クスリの方が順調なだけに痛いですね」
「まったくだ。工場を増やそうと思った矢先だというのにな」
「土地はあのバカを挟んでましたから、これも痛いです」
「選ばなければ何とでもなるさ」
「そう、そうですね」
「バカはあいつだけじゃないか……昔もこんな失敗をしたんだった。学習能力のないバカは……」
「何か申されましたか?」
「いや何でもない」
「さようですか」
「計画を立てる」
「お手伝いは要りますか?」
「いつものようにここへの連絡口だけ開けておいてくれ」
「また戻ってくださいますか?」
「もちろんだ」
「わかりました。お待ちしております」
「組織、国を使って全てをいただくさ。多くの犠牲も出るだろうが喜んでくれるだろうとも」