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Manipulated Intelligence Agent ~皇帝によって操られた諜報員たち……~  作者: 11月 ミツシ
第6章、【とりま銀行からお金引き出してくる】
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第6章16話、多分最終話

「そういやルーズルート? お金は燃やしたが貴金属類はどうするんだ? さすがに金属類とかは燃えんだろう?」


 カートの上に無造作に乗せられていた貴金属を指さし、ルーズルートに尋ねる。


「……まさかもう忘れたんですか? マグネッション対戦車砲のことを?」

「ああ、そういやぁそんなものがあったな」


 パラシュートで着陸したことを隠滅するために用いられるマグネッション対戦車砲……。ロケット推進なのでパラシュートが空気抵抗を受け大減速する心配もない。

 なお対戦車砲とか言っているが、その実ただの迫撃砲であったりする。


「しかし、ルーズルート、対戦車砲だろう? 鉄筋コンクリートどころか建物自体を破壊する力はあるのか?」

「マグネッション対戦車砲のT弾はですね、特殊榴弾の略でもあったりします。榴弾でありますが、次世代戦車に正面装甲から貫通するように設計されていましてね。まぁここだけの話ですが、マグネッションが製造停止にされた理由にですね、これを大量に町や都市に撃ち込めば一瞬で破滅できるからと言われています。まぁこれはあくまでゴーゴレのネット掲示板で書かれていたことですが……」

「そ、そうか」


 実際、ス連邦がある国に本当に撃ち込み続けた結果、無差別殺傷兵器に値すると判断されたため、製造停止になったそうだ。つまりルーズルートやネット掲示板の推測は正しいことになる。

 しかし、不思議だ。

 ス連軍の作戦や行動は軍関係者は知っていても、部外者やマスコミには一切公表されないはずだ。なにせ公に出れば内閣総辞職を引き起こすような作戦も入っているからである。

 つまり、国防総省か陸・海・空・宇の省庁関係者か統合軍の人間しか知りえない情報なので、ネット掲示板に書き込んだ人物は軍関係者だろう。

 この場合は、国家公務員法に違反しているので、後々捜査のメスが入った。

 そんなことはつゆ知らない伍長とルーズルートは、カートに乗ってあった貴金属類を燃え盛る炎の周りに適当に散りばめていった。


「さて……では、そろそろとんずらしましょうか。ペルシアント惑星王国軍の異常ともとれる移動に検問所、そして私たちが起こした城壁の爆破……。ここに長居は危険かもしれませんしね」

「ああ、そうだな。……いや? 確か追加でもう一つ任務が来ていたよな?」

「? 追加任務? ですか?」

「忘れたのかよ!?」


 伍長に追加任務の存在を伝えた男が追加任務自体を覚えていないという事態に伍長は素っ頓狂な声を上げた。


「ははは、冗談ですよ。冗談。ええ、きちんと覚えていますよ。ちょっと待ってください。」


 ルーズルートは何故わざわざ持ってきたのかわからないPCを取り出した。

 なお、このPCはかじられた林檎の会社ではなく、ス連邦のある企業が開発したものだが、関係ないので書く必要はなさそうだ。

 

「えっと、確か………」


 次の瞬間、ルーズルートは言葉を詰まらせ絶句していた。

 

「ど、どうした?」

「伍長さん、追加任務はぁ中止でぇす! 延期になりましたっ!」

「ど、どうした? ってかなんだそのテンション」


 変なテンションで任務の延期を伝えるルーズルート。


「まぁそんなテンションはさておき……。……ペルシアント惑星王国の現国王、ハーゼンクロイツ・アベレント2世が昨日暗殺されました。昨日の6時半ごろ……外出先のレストランからの帰宅中に銃で後ろから撃たれたそうです」


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