第八話 自然に結果出るんよ
即位式の“自然な結果”が出ず、控え室が揺らぐ一日。
外交・礼節・勢いが自然に噛み合わなくなります。
◆ 自然に静寂が落ちるんよ
即位式本番が終わった瞬間、式場には奇妙な静寂が落ちていた。
天鏡台の前で天華が
「自然に即位できたんよ!」
と言い切ったまま、
宣誓も授冠も拝礼も承認も行われず、
太后の承認の言葉も出ないまま儀式が閉じてしまったからだ。
龍紋の梁は光を受けて静まり返り、
参列者の衣擦れすら止まっている。
太后は紫紋礼衣の袖を整え、杖を軽く鳴らした。
太后
「……本日の即位式は、これにて閉じるんよ。」
参列者たちは礼をして退場し、控え室へ移動することになった。
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◆ 控え室、自然に本音が噴き出すんよ
控え室に入ると、
重い沈黙が落ちた。
式場の余韻だけが残り、空気が揺らいでいる。
官吏
「……結果が、出ておりません。」
兵卒
「自然に出んかったんよ……!」
天華
「自然に出たんよ!」
剛明
「出てないんよ!!
結果欄が……白紙のまま……自然に閉じたんよ!!
自然に閉じる欄なんか制度上ないんよ!!
ない欄が自然に閉じたんよ!!」
兵卒
「欄が……自然に閉じたんですか……?」
剛明
「閉じたんよ!!
閉じるなら閉じる欄を作らんといけんのんよ!!
閉じる欄がないのに閉じたんよ!!」
天華
「ほいじゃけぇ閉じたなら閉じたままでええんじゃ!!自然じゃけぇ!!」
官吏
「閉じたままは……困ります……」
剛明
「困るんよ!!
自然に困らされとるんよ!!」
式典の場では言えなかった本音が、
自然に噴き出した。
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◆ 文綺、自然に外交解釈を持ち込むんよ
入口で衣擦れの音がした。
文綺
「失礼いたします。天華様、文綺でございます。」
文綺は静かに一礼し、
白紙のままの結果欄を見て目を細めた。
文綺
「“自然に出た”という御言葉……
外交的には『柔軟な結果保留』と解釈できます。」
剛明
「保留なんよ!!
結果欄が白紙のまま自然に保留されたんよ!!
保留欄なんか制度上ないんよ!!
ない欄が自然に発生したんよ!!」
兵卒
「欄が……自然に発生したんですか……?」
剛明
「発生したんよ!!
発生するなら発生欄を作らんといけんのんよ!!
発生欄がないのに発生したんよ!!」
天華
「ほいじゃけぇ発生したなら発生したままでええんじゃ!!自然じゃけぇ!!」
文綺
「外交的には……発生したままでも柔軟性が高いと評価できます。」
剛明
「評価されんでええんよ!!
制度が柔軟性で揺らされとるんよ!!」
官吏
「揺らされるのは……困ります……」
剛明
「困るんよ!!
自然に困らされとるんよ!!」
控え室の空気は、
式典よりもはるかに揺らぎ始めた。
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◆ 三国、自然に最悪判定するんよ
蒼嶺大使
「礼節的には保留は最悪ですぞ。」
白嶺特使
「効率的にも最悪ですな。」
紅蓮大使
「勢い的にも最悪ですぞ!」
文綺
「外交的には……どちらでも三国が得します。」
官吏
「得するんかい!!」
天華
「自然に得するんよ!」
剛明
「得せんのんよ!!」
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◆ 紫苑、自然に礼節判定を下すんよ
紫苑
「宣誓も授冠も拝礼も承認も無い以上――
即位は未成立でございます。」
蒼嶺大使
「礼節的に正しいですな。」
白嶺特使
「効率的にも正しいですな。」
紅蓮大使
「勢い的にも正しいですぞ!」
天華
「自然に成立したんよ!」
紫苑
「……礼節的には成立しておりません。」
太后
「紫苑、黙っとれ。」
紫苑
「……はい。」
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◆ 三国、自然に“成立した場合の利益”を語るんよ
蒼嶺大使
「成立した場合は……蒼嶺の文化が勝ちますな。」
白嶺特使
「成立した場合は……白嶺が行政を握れますな。」
紅蓮大使
「成立した場合は……紅蓮が祭りを握れますぞ!」
天華
「自然に全部握らんのんよ!」
剛明
「握られるんよ!!」
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◆ 結果の書式、自然に三国で割れるんよ
蒼嶺大使
「礼節的には三行必要ですぞ。」
白嶺特使
「効率的には一行で十分ですな。」
紅蓮大使
「勢い的には一言で良いですぞ!」
文綺
「外交的には……どれも正しいと言えます。」
紫苑
「礼節的には……蒼嶺が正しいです。」
太后
「紫苑、黙っとれ。」
紫苑
「……はい。」
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◆ 天華、自然に白紙を結果にするんよ
天華は白紙を一枚掲げた。
天華
「自然に結果出したんよ!」
紅蓮大使の勢いで起きた風が白紙を舞い上げた。
蒼嶺大使
「礼節的に紙が逃げましたぞ。」
白嶺特使
「効率的に紙が逃げましたな。」
紅蓮大使
「勢い的に紙が逃げましたぞ!」
剛明
「逃げんでええんよ!!」
天華
「自然に逃げたんよ!」
官吏
「逃げんのんよ!!」
──こうして、即位式の“結果”は白紙のまま、
天華国の控え室は外交ごと揺らぎ続けた。
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結果は自然には出んのんよ。
けど天華は自然に出たと思っとるんよ。
ここから即位の扱いそのものが、自然に外交ごと揺らぐんよ。




