雨月17日目
とうとう明日に迫ってきた。バースさんや自衛団のみんなと別れるのはさびしい。
ロンディさんがそろそろ気ままな旅が恋しくなってきたと笑って、一緒に連れてってよ、と笑って言って、おぉいいぞぉ、と簡単に答えた日から1週間。
と、いうことで俺はロンディさんについて行きながら剣の腕と自活の腕を磨く予定。ついでに世界をみて見聞を広げるつもりである。
今度もまたバースさんは男泣きをしていた。ロンディさんの当てもない旅の話を聞いて生きてる間に俺とはもう会えないと思ったらしい。確かに飛行機やら新幹線やら長距離を移動する手段がなく基本徒歩、よくて馬で移動するこの時世、どこまで行くのかにもよるが、バースさんの言う通りかもしれない。
ロンディさんは、今度は極東まで行ってみようか、と零していた。……地図は真っ白でなにもかかれていないのだが。
しかし寂しさより、なぜか楽しみにしている。遠足前の園児のように寝つけない。あぁ、そろそろ寝なければ明日がつらいとわかっているが、気持ちが高ぶっているせいかどうにもならない。
いや、だけどこれ以上は明日の体力に響く、もういい加減に寝よう。おやすみ。