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秋初月28日目
廃墟ではなかったが、なんというか。ここは異世界だったと改めて身に染みた。
確かに宿の親父は村があるとしか言っていなかった。
が、村があるならそこにいるのは人だろうが!勘違いした俺が悪いんじゃない!みなまで言ってくれないあの親父が悪い!
寝てる間にぱくりと食われそうでおちおち寝てもいられない。布団に入ったはいいけれど、寝付けそうになかった。
布団をかぶりながら、月明かりでこれを書いている。自分の格好をはたから見るときっと情けない。
あぁ、どこかで遠吠えが聞こえる……、どこかというか壁の向こう側のような気がするのだが。隣の部屋に泊まるのは確か狼の頭をしたのと狼そのものだったような、いやいやまさかね。うん、気のせいに違いない。……だれか気のせいと言ってください。
剣を多少扱えるだけの一般人である俺にはちょっと、いやちょっとどころか危ない場所な気がする。
ここはいわゆる人外の住む村らしい。
立派な門の番人は虎の頭をしていた。
人間がいない。
こんな中でもいつもと変わらぬロンディは豪胆というのかいや、単に鈍いだけに違いない。
怖がる俺を慰めるように近寄ってくる猫たちのぬくもりが今後の俺の頼りとなるに違いない。
やっぱり、極東の地なんて来るんじゃかった!
ここでも人外。
虎とか狼とか定番ですよね。




