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秋初月25日目
とうとう明日に迫ってきた。
あてのない旅ではあるが一応の目的として極東の地を目指してきた。
この街をでると地図にない土地となる。宿の親父に聞いてみても紙自体高価なもので地図などないらしい。
話によると3日ほど歩いた先に村があり、さらにその先に小さな集落がある、らしい。
らしいというのも、ここ数年その村や集落から訪れる人がいないらしい。
このご時世でありながら村や集落で自給自足の生活をガチンコでしているらしく、商隊もそこまでいかないとか。
つまりは、村があると行ってみてもすでに廃墟でしたとか……ありうる。
いやいや、ロンディやめようよ、と言ってみたが無理でした。
未踏の地!冒険者の血が騒ぐじゃん?
とか、いや、人が住んでる時点で未踏の地じゃねぇし。
相も変わらず猫たちがついてくるし、増えるし。
人様に迷惑をかけない猫たちと言っても宿屋の親父は顔が引きつってるし、ロンディはロンディでトップの黒猫となぜか仲が悪いし。
猫にマジ切れするとは大人げない。
まじで、俺の王道展開はいったいどこに用意されているんだ。