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ベルフォード火山の悲劇


 ベルフォードという名の活火山がリスタント共和国という国土内にある。


 千年以上前、大噴火をした明らかな痕跡があった。


 その噴火によって、日本における本州ほどの土地が被害を受けたという。


 その噴火に関連する都市伝説として、現代の科学技術並の文明を持った者達が住む街が怪滅したという話がある。


 真偽の程は定かではないが、バベルの塔を作ったのは彼らであったと言われていたほどだ。


 数年前、ベルフォードの噴火でマグマの下に沈んでいた街の一部が偶然にも発見されたのだ。


 今の建築技術とは似て非なる技術で建てられたビルのようなものがまずは見つかった。


 建物だけではなく、車輪のない車のような乗り物という解明不可能なものさえ発掘されたのだ。


 その話は世界の国々にあっという間に広がり、様々な国が調査団を編成し、現地へと派遣した。


 日本もその類に漏れず調査団をベルフォードへと送り込んだ。


 だが、その派遣から数ヶ月後、ベルフォードが再び噴火した。


 派遣されていた各国の調査団は突然すぎた噴火に巻き込まれ、一万人以上が帰らぬ人となった大惨事が起きたのであった。


 それがベルフォード火山の悲劇である。


 しかし、この大惨事には噂がある。


 ベルフォードは噴火などしておらず、噴火のような悲劇をもたらしたのは、核ミサイルだというのだ。


 ベルフォードが再び噴火をする数日前に、日本の調査団が詳細は不明だが今の科学技術でさえ作れそうもないようなオーパーツを発見した。


 数時間のうちに、その情報は現地にいた各国の調査団に知れ渡った。


 各国の諜報部隊が調査団の中に紛れ込んでいたのだから、当然と言えば当然のことであった。


 次の日の夜、各国の実働部隊が武装をして、示し合わせたかのように日本の調査団に夜襲をかけた。


 四方八方、しかも、周りは全て敵という状態であったためか、総攻撃を受けて日本の調査団員百十七名全てが死亡したという。


 発掘されたオーパーツは奪い奪われるも、どの国の部隊が確保しているのか分からない混乱状態へと突入した。


 さらには、リスタント共和国の軍隊が参入したかと思えば、隣国バリアントの部隊までオーパーツ奪還に乗りだし、終いには、某国の落下傘部隊、某国の特殊部隊までもが送り込まれ、血で血を洗う泥沼化した戦闘が続いた。


 とある調査団は近海に停泊していた戦艦から発射されたミサイルの直撃を受けて全滅した。


 リスタントの軍隊は周辺の軍事拠点共々ステルス型爆撃機の空襲を受けて壊滅した。


 隣国バリアントの部隊は半サイボーク化した精鋭部隊の前に皆殺しにされた。


 数日間のうちに半数以上の調査団という名の精鋭部隊がオーパーツを巡る争いから全滅という理由によって戦線脱落していった。


 最終的に戦艦や戦闘機まで投入した某国がオーパーツを手に入れたのだが、争奪戦の初期に調査団を壊滅させられた某国が、

『他国に渡るのならば、最初からなかったものとすればいい。全て焼き払え』


 オーパーツそのものの破壊という結論を導き出し、核ミサイルをベルフォードに撃ち込んだのであった。


 核の投入により近郊の街を含めて消滅してしまったため、オーパーツは某国の目論見通り行方知れずとなり、奪還に躍起になっていた各国は痛み分けという形でベルフォードから撤退していった。


 確認できただけでも死者数は一万二千六百七十二人にのぼる。


 だが、実際の死者数は、その倍以上はあったのではないかと言われているが、どの国も軍事秘密という事もあってか、正確な死者数を公表する事はしなかった。


 そのような惨状であった事もあり、生還できたのは、三十七名のみであったという。


 その中に、日本人が一人いたという話がある。


 この話は全て都市伝説であり、真偽の程は定かではない。


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