表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私は、偉大な毛玉である。  作者: 黄昏の罅
1/2

1-1 私、転生する





「大変残念ながら、あなたは死んでしまいました。」



そんなことを言われても、認めないったら認めないんだからね。



「大変誠に遺憾ながら、あなたは死んでしまいました。」



知らないったら知りません。男性とお付き合いもしたことないのに。



「処女で喪女のあなたは死んでしまいました。」


「うっせーぞ!処女で悪いか!私が悪かったんじゃない、男に見る目がなかったんだ...」



おっと、失言。言葉使いが悪るくなってしまいましたわね、おほほほ。

でも、このぽっちゃりボディーに惚れなかった男どもが悪いんだ!!このかわいさに気がつかなかった馬鹿どもが悪いんだからな!...むなしいね...



「かわいそうなので転生させてあげると女神さまはおっしゃっております。」



なんということでしょう。女神さまは私を見捨てなかった!

▼ 殺されてしまった私は転生する権利を手に入れた!!

と、まぁ。冗談はさておき。私はなぜ死んだのか、覚えてないのだ。殺されたことはなんとなく覚えてるんだけど、なぜ私が死ななくてはならなかったのかいまだにわからないのだ。



「だから、教えてくんない?」


「申し訳ありません。現在の権限レベルでは回答できない質問です。」



権限レベルとやらが何かは知らないが、要するに今の私にはまだ教えることができないということなのだろう。知りたかったのに、まぁ仕方がないのか。



「容姿や能力についての希望をどうぞ。」



どうやら希望を聞いてくれるらしい。今度から女神さまを信仰していこうと思う。こんなに優しい女神さまを信仰しない理由があるか?いや、ないだろう。



「超いい感じに」


「具体的にどうぞ。」


「龍みたいに強くて、妖狐みたいに艶やかで、精霊みたいに可愛くて、天使みたいに美しくて、狼みたいにふわふわな毛並みで、お姫様みたいに気高い感じに!!」


「...........」



まだ何が不満何だろうか。これだけ具体的に伝えたのだからいいだろう。



「...承認しました。では楽しい異世界ライフを。」


「はっ!?」



え、いや、ちょまっ、異世界とかきいてないんですけどぉぉぉぉぉ!?


















となったのが今朝のことでございます。はい。

皆さん、私がどんなふうに転生したのか気になりますよね?なりますよね?では、ご説明いたしましょう。

ぱっちりとしたおめめにさらさらふわふわの毛。細く長い手足にまん丸の体。

▼ 私はケサパサ(ケサランパサラン)に、進化した!

オーマイガッ!なんで!?私の説明にケサパサ要素あったか!?



「みょーん...」



まぁ、鳴き声可愛いな。というかよくよく見れば私可愛くない?この世界での私の立ち位置はよくわからんけどとりあえず可愛くない?

私が生まれ落ちたのはなんか強そうな魔物はこびる森の中。

可愛さ武器に生き残っていこうと思います。こんなところで死んでいる場合ではないのだ。ケサパサの生態の解明とせめて、異世界を楽しめる体を手に入れるまでは死んでいられないのだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ