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Between the Waves/ろうそくとともしび
「Between the Waves」
激しくぶつかりあう
波と波のあいだに
ふきあれてゆく
風と海のあいだに
優しくざわめく
移ろいを見る
春も夏も秋も冬も
梅雨のときでも
波間はいつだって
僕らの前に
すがたをさらす
まるで
心の狭間のような
幾重にも重なりあった
その世界は
のぞく隙間もないくらい
そこに在るというあかしが
あふれている
いつかきっと僕らにも
生きたあかしを
遺せる日が来るから
波間のように…海風のように……
翔けぬけて下さい
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「ろうそくとともしび」
かぜがふけば、すぐにつきてしまう。
ともせば、すぐにきえてしまう。
なにもないのに、ゆらゆらゆれて
ちろちろとまたたく。
のびるもちぢむもあなたのじゆう。
あなたは、とわになくならない。
だって、かたちをかえたあなたを
だれからまた、ひろいあつめたら。
あなたは、
ちがうあなたになれるもの。