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十一月 時を飛び越え、輪をつなぐ

十一月には意外と、楽しい記念日がいろいろあります。

 十一月。

 寒さが日増しに強まってくる。時折吹く風に鋭さが小さく混じり、雨にも痛みを思わせる冷たさが混じり出した。

 ムーンガーデンは、アリッサムが花盛り。白いパンジーもいくつか咲いている。こぼれ種から良くここまで育ったと、見るたびに小さく感動する。

 バジルの鉢植えを、家の中に移動させる。香りがハエなどの虫よけになるので、バジルやゼラニウム(ペラルゴニウム)は窓辺に置いておきたい植物だ。けれど、どちらも寒さに弱い。本当は十月中にしなければならなかったのだが、今年は暑さが異常だった。その後に来た寒さに体がついていけず、それは植物たちも同じだったらしい。朝顔がいまだに小さな花を咲かせている。そうかと思えば、秋明菊しゅうめいぎくとコスモスが咲き乱れている。

 紅葉の葉は、緑のまま。先が枯れかけている。

 季節感がごっちゃになって、そのまま冬に向かっているような状態だ。

 とりあえず、寒い。




* * *




「やばい……」


 体重計を見て青ざめた。風邪を引いたり、ストレスその他で、食べまくった時期があった。そうして寒さがやって来ると、美味しくなってくる果物や野菜をまたもや、食べまくった。

 その結果がいま、ここに。


「ダイエット……今からで間に合うのか」


 やらないよりは!

 参加する事に意義があるし!

 なんて言っている時点でもう、ダメダメな感じが……。


「食欲……食欲を抑えるのって、ええと。レモンやグレープフルーツの香り」


 柑橘系の、特にレモンなどのシャープな香りは、意識をしゃっきりさせると同時に、食欲を抑える効果があったはず。(オレンジの香りは逆に、リラックス効果があって、何か食べたくなるらしい。)


「あとは、……桂花茶けいかちゃ


 金木犀きんもくせいの香りにも、食欲を抑える効果があった。


「他はなんだっけ? ペパーミントもダイエットに良かったっけか。あと、代謝を上げる……普段の体温が一度上がるだけで、ダイエットの効果がかなり出るって聞いた……それだと生姜。でも生姜は食欲を増進する作用があった……うーん、でも甘味を感じるし。その辺でOK? あっ、キムチとか? 唐辛子系が良いって事か?」


 ぶつぶつ言いつつ、自分の食生活を点検する。こういう作業も実は、割と楽しい。


「ウォーキング、とか? 太極拳、とか?」


 とりあえず、ウォーキングを始めてみようか。





 金木犀の花は、ジャスミンティーのように、お茶にされている。ジャムにされたり(桂花醤)、ワインに漬け込んだりもされている(桂花酒)。ジャスミンティーはリラックス効果が高いのだが、桂花茶はどちらかと言うと、覚醒効果が高い。目を覚まして起きていたい時に効果的。

 ただ、薔薇のお茶やジャムでもそうだが、花の香りが強いので、慣れない人は苦手に感じるようだ。


「まずは、目ざまし用に」


 緑茶に金木犀を入れたお茶を、朝に飲む。

 すっ、と少し冷たく感じる甘い香り。体が起きてくる感じがする。そこで少しウォーキング。

 帰って来たら、朝ごはん。残り物の味噌汁で煮込んだ雑炊に、七味を入れる。

 昼は、うどんか蕎麦にしよう。

 急須に残っている金木犀のお茶に、湯をさして、二煎目。

 花の香りが強いので、甘いものを食べたい気持ちが抑えられる。

 桂花茶にレモンと蜂蜜混ぜて、ゼリー作っても良いよなあ。緑茶にレモンは意外と合うんだ。などと思った。

 



* * *




 中世のころ、十一月には、有名な祭りが二つあった。

 一つは十一月十一日にある、聖マルタン(マーティン)祭。やたらと魔法めいた逸話の残る、アーサー王伝説の魔術師マーリンとの相似がちらちら見える聖人であるが、この聖マルタン祭では、大きなかがり火を焚いて、一晩中にぎやかに騒いだ。聖ヨハネ祭と並んで大きく祝われる、中世では良く知られたものだった。

 そうしてもう一つが、十一月二十五日(ロシアでは二十四日)の、聖カタリナ(キャサリン)祭である。

 

 



 カタリナは、英語ではキャサリンとなる。聖カタリナの祭りはだから、『キャサニング』と呼ばれた(※英語圏で)。

 伝説によると、カタリナは、非常に賢い女性であったらしい。四世紀ごろのアレクサンドリア出身の貴族の娘であったのだが、まだキリスト教が認められていなかった時代、信者であるとバレて、五十人の男性学者と神学の議論をせよとローマ皇帝マクセンティウスから命令された。女性は、まともな学問などさせてもらえなかった時代。しかもたった一人で、男性に囲まれた状態で、問答させられるのである。貴族の若い女性となれば、家の中で大切に育てられる存在だ。見知らぬ男性と顔を合わせる事など、滅多にない。そういう、いわゆる箱入りで育ってきた女性に五十人の男たちを差し向けて、問答させるのである。恐怖を与え、赤恥をかかせてやろうとの思惑が丸見えだった。

 が、彼女は、たった一人で五十人の学者を論破してしまった。

 賢いだけでなく、度胸もあったらしい。

 思惑を外された皇帝は激怒。彼女は牢屋に放り込まれた。繰り返すが、貴族の女性である。牢屋などという劣悪な環境に身を置いた事などない。すぐに泣き叫ぶかどうかして、音を上げるだろうと誰もが思った。

 が、彼女は牢屋の中で囚人や牢番にキリスト教を布教して、続々とキリスト教信者を誕生させた。愛や友愛について説き、犯罪人であっても人間に変わりはないと訴えた。劣悪な環境であるはずの牢屋が、次第に居心地の良い場所に変えられてゆく。

 彼女の度胸と根性は、並々ならぬレベルであったらしい。

 怒り狂った皇帝は死刑を申し渡した。車裂きにしてやれと、車輪にくくりつけた。

 すると車輪が壊れた。

 強運の持ち主でもあったようだ。

 その後もあれこれあって、最終的に彼女は斬首され、殉教したのであるが、逆境にも全然メゲない、かえって逆手に取りまくりーな聖女さまは、民衆の間で人気が集まった。車輪がシンボルとなり、車大工や法律家、縄製造業者、大工の守護聖人になった。また、若い女性や学問をする女性たちは、カタリナを信仰した。女が学問をするなんて! と言われた時代、カタリナの物語は、彼女たちを励ますものでもあったのだ。

 ただ、この聖女さま、実在したかどうか疑わしいと言われている。二十世紀に入ってから一度、法王庁の定める聖人の暦から、カタリナの日が除外された。残念な事だと思っていたら、2002年に復活した。カタリナさまが聖人の中にいないとヤダ! という人が意外と多かったらしい。聖女様は、根強い人気を誇っていたようだ。





 聖カタリナのシンボルは車輪。古い絵画や彫刻などで、車輪を持った女性の姿があれば、それはカタリナである。

 車輪は、巡る季節をも現す。

 カタリナの物語は、古い時代の女神の伝承から来ているのではないかという気がする。車輪を持つ女神の物語が、ケルトにもあるからだ。ケルトでは、十一月の初めにサウィン(サムヘイン、サワーンとも)があった。これは、日本で言うお盆にあたる。祖先たちがこの世にやって来る時期だ。このサウィンは、ケルトの暦では年末に相当した。現代ではハロウィンとして十月三十一日に行われているが、かつてのサウィンは十一月の一日、二日に行われていたようだ。

 死者が戻ってくる年末、帰ってもらう新年。

 それは同時に、異界との境界線が揺らぐ時期でもある。

 十一月は、そういう位置づけの月だった。

 冬至に向けて、日々、昼は短くなってゆく。夜は長くなり、寒さは強まる。力を弱めた太陽の光。

 新しい太陽はまた生まれるのか。

 このまま夜が力を増し続け、太陽は力を失うのではないか。

 不安の中の月。

 実際、この時期は鬱になりやすい。日照時間が減ってきて、けれど体の方は、冬に向かう準備が完了していないのだ。バランスが取れていないので、何となくだるくなったり、憂鬱な気分になる。その意味でも、『体調を崩しやすい、精神的にもろくなりやすい』=『魔に狙われやすい』時期と考えられたのかもしれない。

 だからこそ、憂鬱な気分を吹き飛ばす祭りが必要だった。太陽を願って。生命の力を願って。

 マルタン祭が十一月十一日という、日付に重点を置いたものと考えるなら、カタリナ祭は冬至の一月前。時期に重点を置いたものではなかったかと思う。

 弱りゆく太陽に力を与えたい。

 弱りゆく生命に力を願いたい。

 そこでは、循環する時を象徴するものが必要だった。

 くるくる回る、車輪。

 それは時。それは太陽。

 それは人生。それは永遠への思い。

 カタリナ祭では、輪や円をあらわすものが、あちこちに飾られた。人々は、輪になって踊った。台座にロウソクを立てて、火をともす。その上を飛び越す遊びもまた、行われた。

 時を飛び越え、運命を飛び越えて。新たな力を。

 新たな生命を。

 集まって楽しく過ごし、輪になって踊り。そうして、運命を飛び越える。

 それが、カタリナ祭キャサニング

 とにかくにぎやかに騒ぎたいと思う人は、どの時代にもいる。マルタン祭で騒ぎ、カタリナ祭でも騒ぐ。そうして冬に向かう心構えをしたのだろう。

 カタリナ祭は、今では、あまり祝われてはいないようだ。若い女性の守護聖者でもあった為、カタリナ祭は女性の祭と認識されやすかった。大工や法律家などが布施をする事はあっただろうが、マルタン祭を公式のものとして祝い、カタリナ祭は女性のものとして小さく祝う、そういう流れが次第にできていったのではないかと思う。そうして、祭自体が隠れてしまった(東方教会では祝うようだ。フランスでもサント・カトリーヌの祭りがあるが、未婚女性が奇抜な帽子をかぶるという、ひな祭りのような行事になっている)。

 けれど伝統のある修道院や学校などに、カタリナの名前はまだ残っている。公式な見解から外されても、歴史的に疑わしいと言われても。人気のある聖女さまは民衆の間でずっと、生き延び続けてゆくのだろう。そんな気がする。

 



* * *




 そういうわけで、シルバーコインパンケーキを焼いてみた。

 まずは、金木犀の花だけで、濃いめのお茶を作る。レモン汁と蜂蜜、砂糖を入れて、レンジでチン。即席金木犀ジャム。水分がちょっと多めで、シロップ状態。涼やかに感じる花の香りは、どこかカタリナに相応しい気がする。バターや生クリームの代わりに、パンケーキにはこのジャムを乗せよう。目指せ、低カロリー。

 次に、パンケーキを焼く。牛乳の量を多くして、フライパンの中に、小さな円を作る。普通のパンケーキよりも小さく作るので、『銀貨』(シルバーコイン)と呼ばれるらしい。


「丸く、まーるく」


 これに紅茶を合わせて、キャサニングの気分を味わおう。赤い色はロウソクの炎の代わりになる。さて、何が良いかな?


「中国系ならキームン……スリランカ系ならディンブラ。インド系なら、ドアーズ辺り?」


 花の香りがする系統が良いよね。

 特級のキームンは薔薇に似た香りがするし、ディンブラも花っぽい。ドアーズの秋摘みも。

 ミルク入れないなら、国産紅茶でも良いかもなあ。でもそれだと、金木犀の香りに負けちゃうか?


「確か、キームンか雲南紅茶に鉄観音をちょいっと混ぜると、即席のロシアンキャラバンになるんだよね……」


 昔、ロシアの宮廷に献上されていた紅茶は、キャラバンを組んで運ばれた。そこから『ロシアンキャラバン』という紅茶のブレンド名が残った。いくつかの紅茶会社から、二百年前にロシアで飲まれていただろう紅茶をイメージしたブレンドが出されている。ただ、それがどんな紅茶だったかは、正確にはわかっていない。

 イギリス人は香りの強い紅茶を求め、元々の茶葉に松を燻した煙で香りをつけさせ、ラプサンスーチョンを作らせた。あるいは、ベルガモットの香りを吹きつけ、アールグレイを造り上げた。硬水のイギリスでは、茶葉の香りが出にくい。だからこそ、強い香りのお茶を求めた。

 しかしロシア人は? どうだったのだろう。わざわざ香りをつけたお茶を作らせただろうか。

 ジャムは添えたかもしれない。

 クリームも入れたかもしれない。

 ひょっとすると、ウォッカも入れたかもしれない。

 けれど。茶葉に香りをつけただろうか?

 その辺りはわからない。記録がないのだ。運んだという記録はある。そこから、飲んだという推測もできる。けれど、どんな種類の茶葉を、どのように加工したかは、記録にない。する必要があるなんて、誰も思わなかったのだ。ラプサンスーチョンか、その系統の茶葉だっただろうとは言われているが、現在『ラプサンスーチョン』として流通しているそれとは違っていたらしい。

 わからないが、こうではないか、と考える事はできる。発酵の作業は地道な手作業、道具も伝統的(というか原始的?)なものしかなかった時代。茶葉の発酵も全てが均等にできたとは言い難かっただろう。緑茶っぽい紅茶や、烏龍茶っぽい紅茶、プーアール茶っぽい紅茶もあったに違いない。それらを取り混ぜて、商人たちはロシアの宮廷に献上したのではないか。

 そういう訳で、中国産の紅茶(キームンや雲南紅茶)に少しだけ鉄観音やラプサンスーチョンを混ぜてやると、当時の時間を思う事ができる。こんな風だったのではないか、と思う事ができるのだ。

 小さな経験。ただ一杯の紅茶で、時間を飛び越える。


「ロウソクの炎を、飛び越えるみたいにね」


 パンケーキを皿に盛り、金木犀のジャムをかける。

 結局、選んだのは、軽やかなヌワラエリヤ。

 そこにほんの少し、ほんのひとつまみだけ、鉄観音とキームンを混ぜてみる。

 正式なブレンダーの作る味には及ばないだろうけれど。時には、こうしてみても良いだろう。海を隔てた国で生まれた茶葉を、ポットの中で手をつながせて、カップの中に輪を描く。そうしてはるかな時と、今ここにいる私をもまた、輪でつなぐ。

 湯を注ぐと、不思議な味。

 ちなみに、日本紅茶協会が決めた『紅茶の日』は十一月一日。奇しくもサウィンの日。今ではハロウィンとは別のものとして、オール・ハローズ・デイ(全ての聖人の日)と呼ばれているが。

 この十一月一日、日本人が初めて紅茶を飲んだ日なのだそうだ。漂流してロシアまで行ってしまった大黒屋光太夫が、ロシアの女帝エカテリーナ二世の茶会に招かれて飲んだらしい。

 彼が飲んだのは、こういう味だろうか?

 それとも全く、違った味?




 

 そうして、ここでも不思議な一致。日本人に初めて紅茶をふるまったロシアの女帝。彼女の名前『エカテリーナ』は、ロシア語になった『カタリナ』である。




☆★シルバーコインパンケーキ★☆


材料


薄力粉120グラム

ベーキングパウダー 小さじ1

塩 ひとつまみ


卵一個

牛乳150cc

バニラエッセンス 少々


ホイップクリーム、ジャム、蜂蜜など


1. 粉類を合わせてふるう

2. 卵をわりほぐし、牛乳、バニラエッセンスを加える。

3. 全ての材料を合わせて混ぜ、フライパンで薄めに小さく焼く。


※ ホイップクリーやジャムを添えて食べます。

※ 牛乳が多めなので、普通のパンケーキより柔らかくなります。

※ ヨーグルトをひとさじ混ぜると、さらにふんわり仕上がります。


※ 大黒屋光太夫の飲んだ紅茶……おそらく、本来のラプサンスーチョンだっただろう、と言われています。現在の燻して煙の香りをつけるものではなく、微発酵の烏龍茶ウーロンちゃに近いものではなかったか、とも。日本でペットボトルで売られている烏龍茶とは違って、台湾系の、軽やかな花の香りがする烏龍茶の系統に近いと考えて下さい。なお、この『本来のラプサンスーチョン』は、アールグレイの元になったお茶でもあります。紅茶屋さんや、中国茶の研究をしている人が、ブログなどで推測を述べているので、調べてみるのも面白いかと思います。


※ 聖人、聖女……中世の時代、聖書は全てラテン語で、それでなくとも読み書きできない庶民は(識字率はとても低かった)、聖職者の話を聞いている他なかった。各家庭では教会で聞いた話と、言い伝え、迷信などがごっちゃになって語られている状態だった。天国に行きたいと願う人々にとって、神さまに取り次いでくれる窓口係に当たるのが、聖人や聖女だった。そういう訳で、庶民から貴族階級まで、職業別、年齢別、立場別に、それぞれが信仰する聖人や聖女などがいるのが当り前だった。


※ 聖マルタン……マーティン、マルチンとも。四世紀の聖職者。なのだが。民間の伝承で語られる物語が、やたら面白い。ストーンヘンジやドルメンを作ったとか、足跡を残したとか、いろいろ伝説がある。ちなみに熊っぽい人だったらしい。古い暦を調べると、彼の聖日の周辺に、やたらと『熊』を意味する聖人の名前が出てくる。


※ 聖女カタリナ……カテリーナ、カトリーヌ、キャサリンとも。ロシア語ではエカテリーナ。四世紀、アレクサンドリア出身の女性とされている。シンボルは釘を打った車輪。ローマ皇帝マクセンティウスに目をつけられ、結婚を迫られたがこれを拒み、殉教したとされる。「アレクサンドリアのカタリナ」で検索すると、色々出てくる。


※ 日付について……西側諸国では、現在、聖カタリナの日は十一月二十五日だが、ロシアなど東方教会では、十二月七日になっている。ロシアやブルガリア、セルビア、ルーマニア、ギリシャなど、正教の国々では、二十世紀までユリウス暦が採用されていた。グレゴリオ暦が入った際、ユリウス暦の十一月二十四日が、相当するグレゴリオ暦の日にずらされた。ロシアで革命が起きてからの事だったので、迅速に、効率よく変化をさせようとの思惑が働いたのだろう。対して西側諸国では、日付の数字をそのまま移動させている。国によって導入の時期が違い、ある意味ゆるやかに変化したので、人々が持つ「日付の数字」に対する思い入れを考慮する余裕があったのだろう。(例:ばあさんと出会ったのは、聖カタリナ様の日だったよ、という思い出が、暦の変更でずれてしまうのは嫌だ)



参考文献

『ヨーロッパの祝祭典』マドレーヌ・P・コズマン/原書房(現在絶版)

『イギリス祭事カレンダー』宮北惠子・平林美都子/彩流社

『中世の祝祭』フィリップ・ヴァルテール/原書房


参考にしたブログ、HP

ウィキペディア『アレクサンドリアのカタリナ』

『日本紅茶協会ホームページ』

『All About 中国茶/平田公一 失われた紅茶のルーツ、ミッシングリンク 正山小種ラプサンスーチョン』他


アマチュアの紅茶スキーが茶葉を自分流にまぜる場合、「ブレンド」ではなく「ミックス」と言う言葉を使います。プロのブレンダーの、何十年もかけて自分の舌をきたえ、芸術の域まで高めた技術に敬意を表し、「ブレンド」という言葉は、プロに対してのみ使うのです。

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