第603話 古代人コンビにもハムちゃんをあげよう
掃除中のお店に入ってきた騒がしい小鳥集団に注目が集まりましたが、先頭を歩いてたキレイな鳥がしゃべったことで、ただ一発ギャグをしに来たわけじゃないとお姉ちゃん達が気付きました。
「クーヤちゃんでしょ!また新しいのをゲットしたの?」
「言葉をしゃべったよ!大当たりのヤツだ!」
『フハハハハ!ザンネンながらわたしはクーヤちゃんではない!』
「「違うの!?」」
『チュイチュイチュイッ!』
『そこでさわいでるのがクーヤ。わたしはだれかナ?』
「クーヤちゃんじゃないとしたら・・・、どういうこと?」
「でも関係者にテイマーなんかいないし、それって召喚獣だよね?」
「クーヤちゃん以外にも召喚士が?」
なんか全員、ピコねえが召喚士だってこと忘れてるみたいです。
まあたしかに今まで召喚士らしいこと何一つしてないしな。
『ちょ!チミたち、きいろのほかにもいだいなるサモナーがいたこと、まったくおぼえてないのか!?』
「・・・ん?」
今の一言で、ロコ姉ちゃんが何かに気付いたもよう。
「あーーっ!クーヤちゃんのこと黄色って呼ぶ人は一人しかいない!ピコルだ!」
「「あああああーーーーーーーーーーーーーーー!!」」
「思えば筋肉審査に一瞬で落選した召喚士がいた」
『ふ~、やっとおもいだしテくれたか・・・』
「でも召喚獣を持ってないからウェイトレスとかしてたんじゃないの?」
『ウム!はじめてゲットしたのだ!』
「よかったね!でも召喚獣を持ってないのにどうやって?」
ピコねえインコだけに説明させると長そうだったので、クーヤちゃん本体で店の中に入っていったのですが、ピコねえもボクの動きに気付いてついて来ました。
「壁に立て掛けられてた鉄板を見つけて、ピコねえと一緒に磨きに行ったのは知ってますよね?」
「店を出ていくとこまでは見た」
「それでですね、キレイに磨くために鉄板を立たせた状態で出して、それをピコねえに持っててもらったのです。んでボクはバケツに水を入れたり洗剤とかスポンジの用意をしてたんだけど、突然ピコねえが騒ぎ始めたのです!」
「空に綺麗な鳥が飛んでるのが見えてさ、おおおーーーって思ってたらコイツが凄い勢いでこっちに向かって来たの!んで『こっち来んなーーー!』って叫んでたら鉄板にドーーーンですよ!」
インコでしゃべる方が大変なのか、ピコねえの方で説明を始めました。
「なんか勝手に死んだんですけど、ピコねえが持ってた鉄板に突撃して死んだわけだから、『もしや召喚獣にできるのでは?』と思ってピコねえに言ってみたの」
「そして結果は見ての通り。インコをゲット!!」
「「おめでとーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」」
ワーーー パチパチパチパチパチパチパチパチ!
召喚獣の初ゲットというおめでたい話ですので、お姉ちゃん達から歓声が上がって拍手に包まれました。
「インコって名前なんだね!すごく可愛い鳥!」
「しかもしゃべる!」
ナナお姉ちゃんの一言にピコねえが慌てた。
「ぎゃーーーーー、間違った!インコじゃなくてピアリスね!クーヤがうちの子をインコインコ呼ぶから感染っちゃった!」
「あはははは!インコでいいんじゃない?なんか覚えやすいし」
「たまに外すけど今回のは良い名前。インコね、覚えた」
「よろしくね、インコちゃん!」
「ちっがーーーーーう!ピアリスだから!!」
こうなったらもう手遅れよ。
インコって名前で紹介したピコねえが悪いです。
ボクも何度か名前を変更させられてるし、召喚獣の呼び方に関しては覚えやすい方が勝つのです。
ゴーレムはもうカロリーゼロ呼びになったし、シャンクルって元の名前が良すぎるせいかトナカイって呼んでるのボクくらいだし、カブトムシもみんなガジェムって呼んで全然浸透しません!
ピアリスも良い名前なんだけど、インコって響きが良すぎたみたいですね。
さようなら、ピアリス!
「ちなみにですね、ピコねえはインコを2体持ってます」
「2体いたの!?出して出して!」
「しゃーない、見せてやっか~!出てこい青ピアリス!」
黄緑色のインコの隣に水色のインコが出現した。
「「かわいい!!」」
「青インコだ」
「どっちも綺麗な色だし大当たりだね♪」
「水色の方もしゃべるのでしょうか?」
「まだ試してないけどたぶん?ちょっと意識の共有をチェンジしてみる」
『ムイーーーーー!』
お?こっちでも『チョウチョウ』言うのかと思ってたら、ちゃんと『ムイーーー』って言った!
ピコねえの意志で選択した可能性はあるけど、基本スペックとして1番出やすい声なのかもしれませんね。
『アー、アー、うにゃうにゃ、お?こえがチがう!』
「おお!水色も普通にしゃべってる!」
「こっちの方が少し声が高い」
「面白い鳥っスね!こんな綺麗な鳥、昔はいなかったっス」
「へーーーー!どこかから飛んで来て、最近住み始めたのかもですね~」
最近といっても500年前かもしれないけど。
『ふううにしゃべれるナ。あとは、とべたらサイコーなのに!』
「気持ちはわかりますが、ハムちゃんのことがあるから今日は掃除しといた方がお得ですよ」
『たしかに!あそぶのはこれクらいにしとくカ!』
ピコねえがインコを消したので、ボクもスズメちゃんを全部消した。
サボリっぱなしだから、さすがにもう真面目にやらなきゃ!
ただ鉱石って宝石のようにピカピカに磨く必要はなく、この店も結構傷んでいてあまり安全とは言えないらしいので、お宝をゲットしたらもう来ない方針に決まったみたいです。
というわけでボクとピコねえは少し働いただけで、昼過ぎくらいに大掃除が終わってしまいました。
これはあまりよろしくないですぞ?・・・あ、そうだ!
「テケテケテケテッテンテーーーン!」
突然のレベルアップ音に、お姉ちゃん達がビクッとした。
「クーヤちゃん仲良しポイントが100貯まりました!ベレッタお姉ちゃんとチャムねえに、ハムちゃんを1体ずつあげるのです!」
「「キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」
「え?ハムちゃんがもらえるの!?」
「本当はもっと前にあげたかったのですが、他のみんなもちゃんとポイントを貯めてゲットしたので、このタイミングとなりました」
「ちゃんと決め事を守ってるのは偉いっス!」
「というわけで、外でハムちゃんをいっぱい出すから選んでください!あ、魔法重視か容量重視かだけ教えてほしいです」
「それなら容量が大きい方がいいかな?」
「ウチも容量重視っスね!」
「やっぱり1体だとみんな容量で選ぶんですね~」
「鍛冶職人だから当然っス!」
「私も魔道具職人だから♪」
そもそもベレッタお姉ちゃんは伝説の魔法使いだもんね。
ハムちゃんの魔法に頼る必要が無いのです。
というわけで店の外に出て、容量の大きいハムちゃんをずらっと並べ、もふもふ天国となりました。
この前ハムちゃんを大量入荷したばかりだから、容量が【3】の子がいっぱいいてお得だったりします。
その理由はハムちゃんからの申し込み殺到により、年齢制限したからです。
ボクの膨大な魔力のおかげか召喚獣になると若返ってツヤツヤになるから見た目的にも全然問題無いですし、若いハムちゃんよりも中年ハムちゃんの方が容量が大きいことが判明したので、むしろ成熟したハムちゃんを選ぶべきでしょう。
容量重視といってもやっぱり色や模様も重要です。最終的に2人とも容量が【3】の子を選んだわけですが、ベレッタお姉ちゃんは赤い模様が入ったハムちゃんで、チャムねえは耳の先が黒い子に決まりました!
「クーヤちゃん、ありがとう!」
「本当に感謝っス!よし、早速鉱石を回収してくるっス!」
実は鉱石のこともあってハムちゃんをプレゼントしたわけですが、職人コンビには絶対必要でしょうし、すごく役に立ってくれることでしょう!
そして、もうすぐハムちゃんがもらえるピコねえにも目星をつけるよう言ってあったので、もうどの子を選択するか決まってるかもですね。
ではそろそろ宝石屋さんにレッツゴーーーーー!




