☆ いざ、属性検定へ‼︎
ガチャ
「連れてきましたよ〜。」
「おはようございますわ、皆様。」
「お、おはようございます。」
部屋には、何時もの彼等と学院長先生。
「えらく、遅かったな。説明は済んだのか?」
「はい、一通りはお話しいたしましたわ。けれど、子わんこちゃんは余り納得がいかないご様子でしたけれど。」
ヴィオラさんは、コロコロと笑い
「そりゃ、そうでしょう。私にも理解できないからね。」
「それについては、同意だ。一体誰があんなくだらないモノを作ったのだ。」
「ですわね。」
あ、やっぱり皆、不満に思ってるんだ。
「こらこら、皆さん。学校の不満は私のいない所でして下さい。…………では、本題に入りますよ。結衣さん、此方へどうぞ。」
学院長に促され、一つの水晶の前に立つ。
「今から、貴方の加護を見極めます。」
………………ところで加護とは?
「普通、魔法を使うには精霊達の力を借りなければならない。それを、俺らは『加護』と呼ぶ。そして、その精霊達には数多の種類が存在している為見極める必要があるんだ。」
一体何種類有るんだよ。
「レクチャーは終了したみたいですね。では、目を瞑って、魔力を感じてください。」
……………どうやって?
「そこに手をかざして下さい。きっと、精霊達が力を貸してくれますよ。」
心の声がダダ漏れだったようです。
仕方なく、手をかざし、目を閉じる。
身体の中に、何か懐かしく暖かい、だけれど冷たい、苦しい何かを感じた。
「なっ⁈」
「まさか………………⁈」
「おいおい、嘘だろ………………………。」
「コレは………………………。」
辺りが騒ぎ始めた。
もう、良いよね?
「っば、馬鹿!!目を開けるなっ!」
「?それは、どうい___
ガッシャーン
水晶が木っ端微塵に割れた。
な、なんで⁈
「この馬鹿!!目を開ければ割れることくらいわかるだろっ!」
いや、わかるかぁ!!というか、なんで私はこの強面に怒られてるの⁈
理解不能、理解不能、理解不能、理解不能
「カイ、この子は自分の魔力の壮大さを知らないんだ。仕方がないだろう。」
「とは言っても、コレが公の場じゃないのが不幸中の幸いね。まぁ、私達が見てる時点で不幸なんだけど。」
「それもそうですわね。でも、皆様は何も見ていなかった、そうでしょう?」
「勿論だ。」
…………話がついていけません。
ヴィオラさんは、そんな私を見てか、ニコリと何時もとは違う造った微笑みを浮かべ、またもや訳わからない事を言い放った。
「ユイに付いている精霊は、私やカイよりももっとずっと珍しい、いや__この世にはもう存在しなかったはずの古代の精霊、光の精霊です。」
……………………はい?
今回もありがとうございました