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Lost Days  作者: 陽炎煙羅
七章 Ubiquitous grotesque~そして市街は腐朽する~
152/261

そして少年は目的を惑う …2

「この病院の近くに自衛隊のバギーがある」

 院内のどこかで見つけたのだろう。地図を広げている浅滅が言った。


「2ブロック西の道に乗り捨ててあるのを屋上から見つけた。まずはあれを確保する」


「質問です」

 鈴が鎌の手入れをやめて浅滅の方を見る。


「何だ?」

「とりあえず、ここに居る人々の安全を確保したいんです」

「……ふん。で? 何か案があるのか?」

 浅滅が挑発するように言う。


「はい。ここに皆さんを置いて行くわけですから、少しでもこの人たちの危険性を減らしたいんです」

「鈴、まさか俺達が囮になるとか言うんじゃないよな?」

 なんとなく先が見えたので聞いてみる。


「……何で分かったんですか」

 鈴が拗ねたように言う。

「いや、お前の言いそうなことだと思ってな」


「……まあいいです。とにかく、私達がそのバギーを見つけたら、大きな音を出して、恐鬼どもを誘導したいんです」

「ふん、お前の考えそうなことだが、わざわざ俺達の敵を増やしてどうする? 無用な闘いは避けるべきだ」


 浅滅はあくまで否定的な態度を崩さない。

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