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Lost Days  作者: 陽炎煙羅
六章 Near rulernism~そして支配者はほくそ笑む~                                         
125/261

また、少女は黒に出逢う …1

―――――――――――――――――――――――KOTONE SIDE


 ……なんだろう。


 この眠気は。


 何だかずっとこうしてこのまどろみの中にいたい……。


「ん……」

 身体を起こす。


「ここは……」

 なんだろう。物凄く高いところにいる気がする。


 見ると、どうやら私のいるところは、かなりの高度で、かつ小さい密室であるらしい。


「何だろう……ここ……」

 向かい合わせの小さな席に、横や前後に外の見える窓。


「ここは……」

 観覧車の部屋の内の一つ……だ。


「どうして……こんなところに……」


 私は確か、浅滅さんに会って、龍ヶ峰市に戻ったはず……。


「でも……ここは……」

 竜ヶ峰市の中央部。


 個々の自治区と化している北、南、西、東の四区が共同で管理す中央区の、龍ヶ峰市唯一のテーマパーク、ロストランドの目玉アトラクション、大観覧車だ。


 どうして私はこんなところに……。


 確か“街”との境界である教会に行って、そのあと……。


「うう……」

 思い出せない。


 覚えのない場所に居るということは……私は敵に連れ去られたのだろうか……。


 そう思いながら、赤い雲の浮かぶ黒い空を見上げていると、視界に一つ、黒い物が入った。


「あれは……」

 シルクハット……。


 それも、真っ黒な。


 でもここは、ほとんど観覧車の頂上近くに値している。


 こんな高さに、ふよふよとただのシルクハットが浮いているはずがない。 

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