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Lost Days  作者: 陽炎煙羅
六章 Near rulernism~そして支配者はほくそ笑む~                                         
121/261

ただ少年は辛みも喰わず …1

 ――――――――――――――――――――――――。


 夢を見た。


 暗く、暗く、深い場所で一人、膝を抱いて座っている夢。


 右も左も真っ暗で何も見えない。

 手を伸ばしても、何も掴むことができない。


 

「で? これから何をするの?」

 声が聞こえた。


 前を見ると、さらっと髪を揺らしてこちらを見る、戌海琴音。

「……お前か」

 の姿をした、異常(イレギュラー)な“恐鬼”。


「そう、私でーす。久しぶりだね、響輝君、偽物です。紛い物の被れ者でーす」

 “偽魔女”がこちらを見てにやりと笑う。


 しかも既に偽物であると大言壮語してやがる。

「でもさ。私も思うんだけど、どうせ死ぬなら今死んだらどうなの?」


「…………」

 しかしなあ。


 何だか、死ぬ気も最近薄れがちなんだよな。

 別に、生きてても死んでてもいいかな、と。


「はっきりしてよ、ほんとにさ。私も面倒なんだよね。響輝君が何を恐怖しているか、最近分かんないんだよ」

 分からなくていい。分からなくていい。


「いや、私もターゲットを仕留めてこその“恐鬼”なわけだし」

 何言ってんだこいつ。


 人の夢にまで出てきて何を吹っかけてきやがんだ。

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