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Lost Days  作者: 陽炎煙羅
六章 Near rulernism~そして支配者はほくそ笑む~                                         
103/261

例えば少年の場合 …6

「……ッ。これでは……」

 鈴が急いでドアを開け、下に続く階段に向かって走りだした。

 俺もそれに続く。


 階段を何段か飛ばして飛び降りていき、すぐ下の階へ。


「まさか……でも、そんな……」

 鈴が焦ったように駆けて行き、人々を匿っている教室のドアに手をかけ、


 勢いよく開けた。


「うっ……」

「なっ……」

 そこに広がっていたのは、地獄(・・)だった。


 いや、血の海が広がっていた。

 文字通り、血で出来た海である。

 何かが焦げ付いたような臭いが鼻をつく。


「な……」

 さすがに俺でも気が動転した。

 ところどころに見える肉塊や、骨の破片の様なモノが眼に入り、心が抉られる。


「ここにいた人は、……全滅ですか」

 鈴が残念そうに、いや辛そうに言った。

「そう、みたいだな。……だが、こんなことを出来るような奴が出てきたら俺たちじゃ相手にならないんじゃないか?」


 確かここにいた人の数は七人。

 その全員が殺されたのか。

 殺された。死んだ。居なくなった。


「……この焦げ臭いにおい。光球(セラフィム)を使われました」

 せらふぃむ? なんだそれ。天使か何かか?


「鉄の物体を高速回転させて飛ばしてくる光球。今最も遭遇したくない敵……この閉鎖都市を囲った張本人である、支配者(ルラー)の十八番です」

 ルラー……。


 確か、この状況で言ういわゆるラスボスみたいな奴――黒ローブの男――のことだったか。

 だが、そんな奴がどうしてこんなところに来てるんだ?



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