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ある星のうた  作者: 福田有希
第三部;特進科
49/61

第三部第八話;休日と真実

今日から一日一話のペースで書いていこうと思います。

更新時間は毎日12時にします。

これからもよろしくお願いいたします。

今日は日曜日で学校が休日だ。


僕達は何もやることがなく本当に暇だった。

外を見ると雪が降っていた。


「うわ、由真、外見てよ。また雪が降ってるよ。」と有香が窓越しにたって言った。

「本当に今年って異常気象だよな?夏は暑すぎて台風は来て大水害。それで冬には大寒波で大雪。」

「それに伴って物価の上昇でいろいろと高すぎて毎日の食費も大変。」

「この地区でこんなに雪が降るって、まず考えられないのにな。」

「雪国ではものすごいらしいよ。」

「車が思いっきり埋まってたしな。」僕は連日のニュースを見ていた。


「あれ?そういえば美里は?」僕は美里がいないことに気が付いた。

「なんか行きたいところがあるって言って、瑠奈ちゃんと一緒に出かけて行ったよ。」

「ルナと一緒に出かけて?どこに?」

「何も言わずに出かけて行ったからわかんない。」有香が答えた。


僕はもしかしたらと思った。

学校の裏山。僕はそこに行くと思っていた。

「僕もちょっと出かけてくる。お昼頃には戻るよ。」

「え?こんな寒い時に由真も出かけるの?」

「有香も一緒に行くか?」と僕が言うと、「寒いからやめとく。」と言った。


僕は急いで学校の裏山に向かった。

予想通りにルナと美里がいた。

僕はルナと美里の方に歩いて行った。


そのうち声が聞こえてきた。

「瑠奈ちゃんと由真君のことをいろいろと調べていったの。」美里が話していた。

僕は立ち止まって美里の話を聞いた。

「ここで8月1日に由真君は岡田君と火星の大接近を見に来た。

 そして次の日から学校に無断欠勤してるの。

 風邪で関節が痛くて動けなかったと由真君は言っていた。

 でもね、それはおかしいの。その時、由真君は病院に行っていない。

 本当に動けないほどの体調でありながら百合先生のところにも連絡していない。」

「それで美里ちゃんはどう考えたの?」

「あの日、ここで岡田君と一時間くらい火星を見て語り合った。

 そして帰りになんらかの事故があった。事故の原因は瑠奈ちゃんに関係していると思ってる。

 瑠奈ちゃんのことを百合先生は帰りに助けられて家まで送ってくれた恩人って言っている。

 でも、瑠奈ちゃんの編入学試験のときに提出された戸籍には養子として入っていた。

 ただ助けられた恩人がいきなり養子に入ってるっておかしいと思わない?」


「でも実際の戸籍には養子として私が入っているんだよ。」

「それが凄い疑問だった。そこで瑠奈ちゃんの前の戸籍を調べて行ったの。

 私も村山家の家族だからね。いろいろと調べていった。

 そしたら瑠奈ちゃんの過去の戸籍がどうしても見つからなかったの。

 どこを調べても瑠奈ちゃんは居なかったの。これってどういうことなの?」


僕はもうここで心を決めるしかないとおもった。

すべてルナのことを話すべきなんじゃないかと思った。


「私が説明しよう。」と僕の後ろから声が聞こえた。

僕は振り向いた。百合姉さんが僕の後ろに立っていたのだった。


「百合先生、それに由真君もどうしてここにいるの?」美里は驚いてこちらを見た。


百合姉さんは僕の両肩に手を付いて僕を美里のいるほうに押した。

そして百合姉さんと僕は美里とルナのところに行った。

ルナは僕のところに来た。


「百合先生、どういうことなのか説明してくれませんか?」美里は聞いた。

「私も瑠奈と由真のことに疑問を持っていろいろと調べていた。

 この裏山で何があったのかを私は調べていた。」

「この裏山で?ここでは岡田君と一緒にいて話し合っていたと聞いています。」

「それが違うんだよ。」百合姉さんは答えた。


僕は驚いていた。

(どうしてここで起きたと言うことを百合姉さんは知っているんだろう。)

「岡田の記憶が違っているのはどうしてなのかは私にはわからないが、

 明らかにこの裏山の、この場所で事件が起きたんだ。」

美里は百合姉さんの言葉を疑っていた。しかし何も言わなかった。

「私がいろいろと調べていくうちに、ちょうどこの場所を調べていたらこれが見つかった。」

百合姉さんはポケットから何かを取り出した。

そして手のひらに載せて、美里の前に見せた。

小さい骨のようだった。

「私はこれを鑑定してもらって、由真のものと判明した。」

「一体、どういうことなんですか?百合先生。」美里が信じられないといった表情を見せた。

「私も考えていた、瑠奈のいきなりの出現、そして知能、知識、運動能力、

 どれをとっても普通では考えられなかった。

 そして私は健康診断のときに血液検査の血液の項目をすべて検査して欲しいと依頼した。

 血液検査でありえない物質が検出された。そこで私は考えた。

 瑠奈は普通の人間ではない。と私は結論付けた。」

「普通の人間ではない?って。なら瑠奈ちゃんはなんですか?」


「それは瑠奈と由真に語ってもらおうか。」百合姉さんは僕とルナを見ていた。

僕はルナを見た。そしてお互いにうなずきあった。


「ルナは地球人ではありません。」と僕は言った。

そして僕はここで死んだこと。そして僕はルナに蘇生してもらったこと。

僕を生き返らせるためにルナと一つにつながったこと。すべてを話した。


「僕とルナはお互いに生命というものでつながっている。

 そしてすべてがつながって生きている。感情も想いもつながっているんだ。

 僕はルナであり、ルナは僕でもあるんだ。ぼくらは常に共にいる。」僕はすべてを話した。


「岡田哉太の記憶について説明してもらおうか?」百合姉さんはさらに聞いた。

「それは私が記憶を消去して新しい記憶を植えつけました。」ルナが答えた。

「まずなぜそのようなことをしたのか説明してもらおうか?」百合姉さんはさらに聞いた。

「私が地球に来たとき、そこには由真がいました。そしてもう跡形も無い状態でした。

 そこにもう一人の地球人がいました。

 その現状を見て精神状態がおかしい状態にまでになっていました。

 そして私は記憶を消してこの現状をすべて忘れさせることにしました。

 記憶を消して元の精神状態に戻しました。そして次に楽しかった記憶を植えつけました。

 その地球人は楽しかったと言う記憶と共に歩いて帰っていきました。」ルナがすべてを答えた。


「それから瑠奈は何をした?」

「由真の言ったとおり由真を生き返らせることにしました。

 蘇生をしましたがパーツが見つからなかったので、

 私の細胞を使い由真を完全に蘇生しました。でも生き返ることは出来ませんでした。

 そこで私の命を由真に送ることにしました。そして由真を生き返らせました。

 由真と私の間に命だけでなく、すべてがつながりました。

 しかし地球人の脳では私の脳の情報の伝達量が追いつかないということが判りました。

 このままでは由真が精神的に壊れてしまうと判断し私は感情遮断をしました。」


美里は信じられないという状態だった。

でもそれが真実なら由真と瑠奈がなぜこれほどまでに似ているのか、なぜこれほど心が通じているのか。

その問題が一気に解決することもわかっていた。


「今、私達はお前達の真実を知ってしまったぞ。

 私達の記憶も消して違う記憶に変える事もできる。瑠奈、おまえはどうしたい?」

「私は、美里ちゃんや百合お姉ちゃんを傷つけたりはしたくありません!

 百合お姉ちゃんや美里ちゃんが私を受け入れてくれなければ私は消えようとおもっています。」

ルナは本気で消えようと考えていた。僕にはそれがわかっていた。


「私は瑠奈を村山家の娘として受け入れるつもりだ。瑠奈、由真を助けてくれて本当にありがとう。」

百合姉さんはルナを受け入れた。そしてルナを抱き寄せた。

ルナは泣いた。百合姉さんの暖かな腕の中で泣いていた。


「美里、お前はどうするんだ?この真実を聞いてお前はどうしたい?」

美里は迷っていた。地球人ではないという真実を受け入れるのか迷っていた。

しかし、美里は心に決めた。

「私は差別は絶対にしたくありません。

 瑠奈ちゃんが地球人でなくても、他の国の人であっても差別はしません。

 瑠奈ちゃんは私に本当の居場所をくれた。温かい家庭を私に与えてくれた。

 こんな素晴らしくて本当に優しい人を私は絶対に見捨てることはしません。

 瑠奈ちゃんは私の最高の友人であり、理解者であり、そして私の最高の妹です!」

美里はルナに近づいて行った。そしてルナを強く抱きしめた。

そして「ごめんなさい。瑠奈ちゃんを傷つけて本当にごめんなさい。私の本当に大切な妹だよ。」と言った。


僕たちは家に帰ることにした。ルナと美里は腕を組んで歩いていた。

「このこと有香にも言ったほうがいいのかな?」と僕は言った。

「このことって何を?私達は大切な家族。もうそれでいいじゃない。」美里が答えた。

僕はもうこれで本当に良かったんだとおもった。


「百合姉さん、家に寄ってく?みんなが待ってるよ。」と僕は言った。

「そうだな。家に行こうか。」百合姉さんは答えた。


僕たちは笑顔で家に帰った。




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