第三部第六話;マンネリ化
学校の構内の大冒険から一夜明けた今日。
いつものように授業を受けていた。
僕たちは授業をこなして行き多くを学んでいった、
そしてそこから広がっていく大きな世界にも
僕たちは最高に楽しかった。
一つの事柄に違う分野の別の事柄に触れていく。
『風が吹けば桶屋が儲かる。』的なものも感じているのだった。
でもその授業もなぜか僕たちにも普通の日常となっていってしまい、
とてもマンネリ化してしまっていたのだった。
早い話が『飽きてきた。』と言う感じになってきていたのだった。
授業が10月に始まってもう時は11月。寒くなってきていました。
もうすっかり僕たちも冬の衣替えをして全員が冬の制服になっていました。
今年の夏はとても暑かったので秋も気持ちが良いポカポカとした暖かさで、
冬服を着る時期が遅かったのでした。
しかし冬になると一気に寒くなり今年の冬は大寒波という異常気象となっていました。
ここ私立城北第一高校がある城北地区と言うより本城は日本の中部地区に存在し、
地形に恵まれていて温暖な場所でもあります。
雪はほとんど降ることは無く積もることもありません。
朝霜や雪が降って朝に真っ白になっていてもお昼頃には全部解けて無くなっています。
そのような温暖な地形の本城でも今年は雪がちょっとではありますが、
毎朝になると雪が少し積もっているのでした。
この本城で雪が積もると言うことは雪国では大変な大雪に見舞われていて、
雪害という大惨事になっているのでした。
それだけでなく普段は軽く雪が積もる程度の地区でも普段の雪国並みに今年は雪が降っており、
日本の首都でも(実際には日本という国には首都と言うものは無いのですが。)大雪が降り積もり、
交通網は完全に遮断されていて日本の物流は完全と言っていいほどストップしてしまい、
食料品はもとより衣類なども手に入りにくくなっていて物価も上昇。
そしてスーパーに行ってもほとんど手に入らないと言う危機的な状況でした。
本城は南城地区が港になっていてるため、陸路が駄目なら海路を使えということで、
海上物流がさかんに行われていました。
そして本城のある県の東部では空港があるので航空物流を行っていましたが、
「大雪のため欠航」という文字が多くなっていき、結局は海上物流に頼っていきました。
参考;日本には首都が無い。
『参議院法制局』
日本の首都はどこでしょうか。また、それはどこで決まっているのでしょうか。
実は、首都を定める法律は、現在ありません。
しかし、「東京が日本の首都であるというそういう確信は、
これは日本国民だれもが疑いなくそう信じていることであろうと存じます。」
(昭和54年6月5日参議院内閣委員会における内閣法制局長官答弁)。
ただ、法律上「首都圏」という文言はあり、
「東京都の区域及び政令で定めるその周辺の地域を一体とした広域」(首都圏整備法第2条第1項)
あるいは「埼玉県、東京都、神奈川県その他政令で定める県の区域を一体とした区域」
(国土形成計画法第9条第1項第1号)と定められています。
出典 http://houseikyoku.sangiin.go.jp
僕たち4人 由真、ルナ、有香、美里もこの問題を考えていくようになりました。
自然をうごかす事は出来ない。
雪を安全そして確実に溶かす方法は無いか?
もしくは物流そのものを安全確実に運ぶ手段はないか?
などといろいろと議論していくようになっていきました。
ようするに僕たちは『暇!』なのです。
学校に行くにも授業はマンネリ化してきて、
議論を重ねていくにも僕たちには得意分野と言うものが固まってしまい、
相手の次に来るであろうということまで読んでしまっているので、
議論と言うものがそもそも成立せずという状態。
本城でも雪が積もってきて外は非常に寒いのでずっと家に居ることが多く、
テレビをつければ各地の大雪のニュースばかり。
そしてつまらないバラエティ番組やドラマももう見飽きてしまい、
というよりドラマを見てもこう来るであろうという内容を読んでしまいそのようになっていくので、
僕たちには完全に何もすることが無いほど暇であったのであった。
「特進科で学ぶと、もれなく暇が手に入りまーす。」と有香が冗談で言った。
「有香ちゃん、由真君と瑠奈ちゃんは?」美里が言うと、
「お2人で仲良くお出かけ中。」
「こんな寒いのに良く外に出る気あるね。」と美里が言った。
「あの2人ってさ。もっとくっつけばいいのにね。」と有香が言った。
「どういうこと?」
「だってさ、あの2人って本当に良く似てるじゃん。それになんていうかお互いに信頼しあってる。
そして周りから認められているほどの2人じゃん?でもさ男女交際っていうのかな。
そういう関係に絶対になっていかないんだよね。」
「だって由真くんの妹でしょ?妹に手をだすって無いでしょ?」
「でも本当の兄妹じゃないんでしょ?瑠奈ちゃんって養子だから戸籍上の兄妹であって、
法律的にはどうなるのか判らないけどさ、昔で言う許婚制度みたいに、
戸籍に先に入っておきました的な感じでもあってもいいわけでしょ?
それなら逆に完全に二人はお付き合いしています。って言うのもありじゃないの?」と有香が言った。
「でもそれを言ってしまったら、私とか有香ちゃんも同じと言うことになっちゃうでしょ?
それならば有香ちゃんは由真と結婚しようって思ったりする?」美里が逆に聞いた。
元男の子であった有香には、さすがに由真との結婚と言うことは考えていなかった。
「私はいろいろな理由があるから、由真との結婚とか全く考えてないわ。
美里はどう?由真との結婚相手に、もしも私を選んでくれたらって想う時ってないの?」
「どうだろう・・・。でも今でも由真君のことは好きだって想ってる自分は居るよ。」美里が言った。
「前のお昼休みのクラスでのあの事件の時から?」
美里は何で知ってるの?と言うような顔をして、「良く覚えてるね。そんな前のこと。」
「9月の夏休み明けで岡田哉太だったっけ夜間外出認めろ!と騒いでて、由真に助けてもらったんだっけ。」
「うん、あの時から由真君って素敵だなって本当に想ったのかな。」美里は頬を赤らめて話した。
「それなら美里ちゃんも由真のお嫁さん候補じゃん。」
「でも一緒に暮らしてるとね判るんだ、由真君は兄妹としてしか私を見てくれていないって。」
「瑠奈ちゃんは由真のことをどう想っているのかね?」有香が思った。
「本当に大好きなんじゃないかな。由真君と瑠奈ちゃんってお互いにすごく近い存在って想うんだよね。
なんかこう、由真君と瑠奈ちゃんのつながりって男女間を越えたなにかって言うように見えるの。」
「男女間を越えたつながりか。なるほどね。もうそれって結婚をしている2人というもの以上の存在になってるね。」
「だからあの2人の中には私は入れない。あのつながり以上に絶対になれないって思う。」美里が悲しい感じになった。
「そうなると私たちはずっと由真の妹か。」有香が言った。
「たっだいま! 由香ちゃん、美里ちゃん、お買い物行ってきた!」ルナが元気に言った。
「おかえりなさい 瑠奈ちゃん。」
「おかえり 瑠奈ちゃん。」二人はルナを出迎えた。
「あれ?由真は?」と有香が言うと、
「うんとちょっと寄って行く所があるから先に帰っていてって言われたから私だけ帰ってきた。」とルナが言った。
「寄っていく所? 由真君は何処に行ったんだろう。」と美里が言うと、
「今、学校の裏山に向かってるよ。1時間位したら戻るよ。」とルナが言った。
ルナの言葉に、はっとしてルナを見つめた。
ルナは美里の顔を見て「美里ちゃん、どうしたの?へんなの?」と言って居間に向かっていった。
「さっきの言葉って由真君・・・・・・。」美里は立ち止まっていた。
「今の言葉は由真君の言葉。瑠奈ちゃんと由真君って・・・。」
美里はどういうことかわからなくなっていた。




