Sランク赤魔導士誕生!!
今日新たに冒険者が誕生しようとしていた。
「おい、来たぜ」
「ようやく棚期待のルーキー様だ」
「ウフフ、楽しみね」
その日ギルドに集まっていた冒険者一同が騒然として、浮足立っていた。その理由は単純、今日冒険者登録にやってきた一人の男だ。
「ようこそ冒険者ギルドへ!冒険者登録ですね。」
「あぁ、頼む」
「では、こちらに記入を」
その男名をギルバードと言う。身長驚異の2m超え、丸太のごとく極太の筋肉を搭載した手足、その体躯は山すら引きずったとされる鬼族とも並ぶほど骨太である。装備自体は初心者冒険者の一般装備の軽装だが、その背には無骨な大斧が背負われていた。
記入するために、受付へ無理に屈んでいる姿は一種の笑いを生みそうになる。記入が終わり、受付嬢が確認しながら次の工程へ案内される。
「では、次に宝珠触れていただきステータス確認による適正職業を確認します」
「あぁ」
宝珠とは現状のランクを知るための情報を本人すら認識できない制度で感知する魔法の道具である。肉体強度として、体力、筋力、俊敏、強靭の4つ、魔法類として、魔力、耐性の2つを基準に鑑定させれる。
またこれは冒険者としての必須ステータスを選ばれた6つであり、より細かく鑑定さた詳細も別にあり、冒険者ギルドとは別の商業ギルドでは生産職への適性で別の項目が基準となっている。
ギルバードが宝珠へ触れ、魔力が循環し始める。宝珠からギルド全体を照らすほどの輝きが発生する。
「な、なんだ!?」
「この光り方!もしかして!?」
周囲からどよめきが上がった。さも当然。宝珠は一定以上のステータスに反応して輝きを増していき、強ければその分強く反応する。
そして、ギルドを照らすほどの輝きは歴代各地のギルドの10名ほどしか確認されていない。
すなわち、世界屈指の存在であるSランクを示しているということ。
「おいおい、Sランクかよ!?」
「マジならSの戦士ってことだよな」
「うちのパーティーに来てくれないかなぁ」
ギルド内がより一層騒がしくなっていく。Sランクなど世界中で引っ張りだこであり、現状5人しか確認されていないメンツも世界中に散らばっているため、滅多に出会えるものでもない。
そんな幸運を噛み締めるように、固唾をのんで見守っている。
「出ました!」
受付嬢が鑑定結果を提示する。
「ギルバード様のステータスはこちらになります。」
体力:S
筋力:S
俊敏:B
強靭:S
魔力:A
耐性:A
「おいおい、Sが3つもあるぞ!」
「それどころか、俊敏以外A以上って、嘘だろ!?」
その強さを目にしたギャラリーは驚愕する。当たり前だ。現状10人のSランクですら、駆け出しの時は、ステータスに最低のEがあるほどで、冒険者たちの王ともいわれる、『勇者』の称号をもつただ一人ですら最低のランクDスタート。それを凌駕して、挙句はギルバードはまだ発展途上のペーペー冒険者、もしこれから次第では、より強大になっていくことが、予想されていった。
「そしてこちらが適正となります。」
受付嬢が最後に職業適性を開示する。そこに移された虹色に輝く魔法文字、ギルドには多くの冒険者がいる、その中には引退済みでも50年勤め上げた大ベテランもいた。そんなものですら目にかかれない輝かしい称号、Sランクを示す輝きの文字が示したものは・・・・
「適性は、赤魔導士です!!」
「あ、」
「あ、」
「あ、」
「「「赤魔導士っ!!」」
ギルド全体から驚愕の声が響き、静寂が訪れる。
赤魔導士、補助魔法に秀でた職業。
補助魔法に秀でた
補助魔法
「ギルバード様、あなたは歴代初のSランク赤魔導士です!!」
元気よく発生される受付嬢の声が静寂に包まれたギルドにこだまする。
ギルバードは目の前が真っ暗になった。




