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The Lily 前世の記憶は邪魔である  作者: MAYAKO
三章

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【第120話】 残り者には福が?     

今晩は。

投稿です。


評価、いいね、ありかとうございます。

励みになります。

「さて、パーティーが決まったら、それぞれ集まって座れ」


 先生の声が響く。


 うげっ!

 立っているの私だけ!?


 あ、焦る!


 おっかしいなぁ?

 歴戦の戦士だよ?

 みんな、見る目がないなぁ。


 魔族と渡り合っている人、いる?

 この前だってブラック・ドラゴンとバチバチだったし。

 調子よければゴーレム、呼んじゃうよ?空も飛べるよ?


 なにこの空気?


 変身もしちゃうんだよ?

 リンドウの一件、響くなぁ。


 これは語り継がれるエピソードか?


 いや、別にクラスにそこまで、拘らないから、ソロでもいいんだけど。


 ……ふ、ふんっ!お、落ち込んでなんか、いないやいっ!


 ん?


 ゴブゴブ。

 ゴブゴブ。


 ?


 ゴブリンが集まってきた、けど?


 このゴブリン達は、大陸ゴブリンだ。


 シルバーっちの、管轄外のゴブリン達。


「?」


 1、2、3、4名?


 男子2名、女子2名?

 我がクラスの全ゴブリン。


 なんだ?こっちをチラチラ見ているけど?


 こ、こ、これは!もしかして、仲間になりたくて、こっちを見ているってやつ!?


 いや、仲間にして欲しいのは、私の方なんですけど!


 ……ああ、仲間になりたいとは、こんなにも切ない気持ちなのだな。


 もし、今度あのゲームをすることがあったら、全員仲間にしちゃる!

 私は固く誓った。


 ヒソヒソ声が聞こえてくる。


(お前言うゴブ!)

(え?お、おれゴブ?は、恥ずかしいゴブゥ)

(お、俺達、弱いゴブ、断られたら立ち直れないゴブゥ)

(男子、頑張ってよゴブゴブ)

(お、お前ら言うゴブ!)

(ええっ!?女の子に言わせるの?)


 うん……これは、パーティーのお誘だっ!


 違ったら恥ずかしいケド。


 女の子ゴブリンと目が合う。


 あ……かわいい。


 これは、ゴブリンの前世視線だ。


 私は自然と座り込み、目線を合わせる。

 ちょっと後ろに下がるゴブリン達。


 ゴブゴブ。


(お、おい、どうしよう?)


 あ、念話に切り替えたぞ。


(も、もし、もし、噂が本当だったら、俺達の憧れの闘神……阿騎さまゴブ)


 !


(あーん、どうしよう!?目が合っちゃったよ!なんで私に!?だ、だっだ、男子!助けに来なさいよっ!動けないよう)

(が、頑張れクルミ!)

(ひいいっ~こ、こわいよう!)


 そ、そんなぁ、こわくないよ?


「こんにちは、私はシュート家・明季、獣人です。どうか私をあなた達、ゴブリンパーティーに入れてください」


 自然と力がはいる……いや、とんでもなく力が入った!ど、どうだ?


 断られたら、泣く。


 だって私、元ゴブリンだし!否定されたくないっ!

 ゴブリンには、特別な、特別すぎる思いがあるのだっ!


 間に合ってます、とか言われたら、マジで学校辞める!


 メイドンぶんどって、東の砦でアイお姉ちゃんや皆と一緒に暮らすっ!

 更に満月期に元帥さん以下、スケルトンさん全員と148体、全ゴーレム召喚して、東の大陸を蹂躙し、ダークエルフ退治して、旅に出ます。


「……ん?」


 あれ?ど、どうしたの!?


「ゴビッ、ふっ……ふっふぇええええっんゴビッゴビッ」


 女の子ゴブリン、な、泣き出した!?


 え?な、な、な、なんで!?


 さっ、と、もう一人の女の子ゴブリンが、泣いている子を回収する。

 すると4人のゴブリン達は、飛ぶような速さで、大木の裏側に消えていった。


 ……え?

 ……はい?


 い、今の何?


「おい、見たか!?今の!」

「うん、ちょっと酷くない?」

「可哀想に、パーティーに誘おうとしたんじゃないの?ゴブちゃん達、それを」


 ザワつくクラスメート。


(なにをしている!酷いヤツだな!)


 え?ハピ子?


(あいつらは大陸ゴブリンだぞ、それもまだ子供じゃ!あんなに魔力を込めて対峙したら、怖いに決まっているだろう!)


 そ、そうなの?


(オークの俺さまが気合いを入れないと、キン子の前には立てんのだ!お前は自分の魔力がどれだけ影響力があるのか、分かっていない!)


(可哀想に、泣かしおって!)


 し、しかしそれではこの世界で生きていくのは困難では?


(だから、強くなろうとここへ来たのじゃ!自己紹介で話しておったろう!)


 え?


(大陸ゴブリンは戦いを好まぬ!逃げることで、生き延びてきた種族じゃ!)


 北のゴブリンとは明らかに違うと?


((ブーステッド・フェアリーと一緒にするな!この馬鹿者!))


 あ、私の造語、残っているんだ。

 いや、今はそこじゃない!


 ど、どうしよう?


 ごめんなさい、を言わなきゃ!


 そんなに魔力に敏感だなんて知らなかったのよ!


 脅かさないように、大木に歩み寄る私。


(う、うめちゃん、ご、ごわがっだようぅ、うぐっ、ひぐっ)

(泣かないで、ドングリどうしよう?あの魔力じゃ私達、近づけないよ)

(ドングリ、このままダンジョン行っても、俺達、入り口で終了だぞ?一人ずつ、他のパーティーに入れてもらうか?)

(それは無理だよゴンズイ)

(なんでだよ、うめちゃん?)

(私達、足が速いだけだよ?それに4人一緒じゃないと、クルミが駄目だ)


(おおおおお、おーおーお、おりが、俺がこここここおこ)


「ゴブ?どうしたドングリ?ゴブゴブ」


(ぐすっ、どうしたのドングリ?)

(どうしたの、ねえ大丈夫!?)


(おりが、俺が、し、しシュー家、かき、かき、あきをを、パパパ、パーティーにさ、誘って……ってやったらあああああっ!!!!!)


(ええっ!?)


 大木の裏をのぞき込むと、まともにゴブリン達と目が合った。


 本日2回目。


 固まる私とゴブリン。


 あれ?このゴブリン、雰囲気が変った?先程と、全然違うぞ!?


「ゴブ、お、俺はゴブリン・ドングリごぶ」


「ドングリさん?」


「ゴブ、そうドングリだ、家名はないゴブ。ただのドングリ、放浪のゴブリンゴブ」


(絶対シュート家・明季をパーティーに入れる!もう皆の泣き顔なんて見たくないんだ!そして強くなるんだ!)

次回投稿は 2023/05/14 20時頃の予定です。



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