【第119話】 金狼のキン子
今晩は。
20時より早い投稿になりました。
最近不規則ですみません。
危険視されたかな?
警戒か?
授業とはいえダンジョンだ。
危険が伴う。
いや、この世界は危険に満ちているのだが、ダンジョンはその塊か?
そう言えば、この世界でダンジョン攻略はしていないな?
イオリちゃんに聞いてみたけど、魔力感知が可能なら、通常の戦いと変らないとか?
変らない……本当か?違うでしょう?
暗くて狭くね?
槍は不向きか?
あ、場所によるか。
イオリちゃんは騎士団副団長になれる実力の持ち主、この人の普通が一般の普通とは違うのかも知れない。
まあ、この際、ボッチでも仕方あるまい。
ここでの私の目的、一番はメイドンの復活だ。
ただ、闇雲のメイドンが封印されている塔を目指すと、獣人族や北のゴブリンさん達、秘のゴブリン達に迷惑を掛けることにならないか、と躊躇っているのだ。
勿論、イオリちゃんにも。彼女はメイドンが作り上げた家系の一人だし。
情報を集め、慎重に行動したい。
心配事もある。
メイドン、大破していないか?
体内工場があると言っていたけど、工場そのものを破壊されていないか?
メイドンの名前が、どんな影響をもたらすか分からない。
それとも案ずるより産むが易し、だろうか?
魔力も上昇したし、満月期に乗り込むか?
メイドン探索にもダンジョン攻略は役に立つと思う。
基本だし、どうにか、誰かとパーティー組めないか?
……メイドンのためだ。
まずは、ポシェットくん在籍のパーティーに声を掛けてみるか。
恐れるな、亜紀。
怖くないよ、亜紀。
席を立ち、纏まり始めたクラスメートのパーティーを尋ねる。
いくぞ、せーのー!
「パ、パーティーに加えてもらえないかな?」
……い、言ったぞっ!
ちょっと声、裏返ったかも知れないけど!
ど、どうだ!?
あ、ポシェットくん、目を逸らした!?
……なんで?
どうして!?
あっ!?
あれ?亜紀が!?
ああ、そうだね、友達と思っていたんだよね。
仕方ないよ亜紀。
きっと何か事情があるんだよ。
だからそんなに悲しそうなお顔をするな!
皆、何と答える?
リーダーらしきエルフが答えた。
「いや、俺ら5人パーティーで挑もうと思ってるから」
ぐぐぐっ、ここはもう一押しっ!
がんばれ明季!
怒るなよ阿騎!
前へ進むぞ亜紀!
「私は、速攻を得意とする、ダンジョンでも重宝すると思うが?」
「ダンジョンで命を落とすことは日常だ。先生を信じて行動し、死んだヤツだって沢山いる。ここはそういうところだ。自分の命は自分で守らないと誰も守ってくれない。ましてシュート家・明季くんは入試で負傷した。実戦だったら死んでいるよ」
「……」
言い訳もできんな。
言っても信じてもらえない。
あの負傷は、事の一面だぞ?
本当に実戦だったら、まず一撃で倒している。
「強さも大事だが、生き残れないと意味が無いんだよ、ポシェ」
それは私も、そう思う。
「一度ミスしたヤツは、必ず同じミスをする」
う、確かにそうかもしれん。
「明季姫のミスは仲間の死に繋がると思う。とても強いけど、もろい気がする。俺はごめんだ、パーティーは組みたくない。人のミスで死にたくない」
正当な評価と受け取るべきか?……他のパーティーあたってみるか。
しかし、君達、私は今まで、とんでもないヤツと戦ってきたぞ?
ああ、わたしのミスでエノンは死ぬところだったな。
どれが、ベストの行動だったのだろう?
周りを見る。
このクラスの者達が、およそ倒せない相手も倒してきた。
それでもパーティーは組みたくない?
強さは認めるが、一緒に行動はしたくないってことか。
私の力を利用しようと、画作する者さえいない?
ある意味狡くない、正直か?
ハピ子が目に留まる。
「あ、あのう、私達とパーティー組みませんか?」
え?
「我を誘うか?ダンジョンに飛ぶ者は、不向きではないのか?」
「ハーピー族の魔力感知は特殊と聞きます。私達エルフと組めば、機動力が上がると思いますが、どうでしょう?」
「……ふむ、もう一押し欲しいな?エルフよ」
「戦闘力の高さだけではない、戦い方。ハーピーには独特の戦闘スタイルとセンスがあります、どうでしょう?」
「よかろう」
やった!よし!と声が聞こえてくる。
ここでハピ子が質問をした。
「獣人族はどう思う?」
お?
「獣人族は、魔力や力が、月に支配されていると聞きます。満月期なら無敵でしょうが、ダンジョン攻略の日が、いつになるかまだ聞いていませんし、教えてもらえませんでした。明季姫は強力でしょうが、使い所が難しいです」
「あいつは平均して強いぞ?」
お?
「でも、あの実技試験を実際に見てますし、一緒は怖いです」
「そうか、そう判断したか、なにお前達の考えが知りたかっただけだ、最速クリアを目指そうと思うが、よいか?」
「そのつもり!」
「ソレル姫、よろしく」
「姫はいらぬ、ハピ子でもいいぞ」
「えっ!?」
「気に入っているのだ、この呼び名」
あ、念話だ!
(こやつらはお前の真価が分かっておらぬ、どうするキン子?)
(キン子?)
(金狼のキン子だ、だれも集まらぬようだが?ふふっ)
(様子見!)
(ぼっちか、泣き出すなよ?はははっ、お手並み拝見とするか?あん?)
くっそおおおおおおおっ!ハピ子め!
あ、ダンちゃんがゆっくり動いた!
出来上がりつつあるパーティーを見ているな?
一つを見定め、動くダンちゃん。
「入ってやろうか?」
うわ、上からの物言いだな?
「え?いいの?でも壁役だよ?僕たち、魔法メインだし」
「がはははっ、壁役こそ俺の本領発揮だ!どんだけ頑丈かは、見ただろう?先生に蹴られ、壁ぶち抜いてもちゃんと授業に参加する、実は俺様真面目だぞ?」
「あははっ、こちらからもお願いします」
「同じクラスだ敬語はいらん」
「わかった」
「ああ、それから俺は壁以外にも、暴れるのが好きだ。暴走したら魔法で攻撃してもかまわん、ぶちのめしていい」
「え?」
「いつも暴走して失敗している、危ないと思ったら躊躇わず焼いても凍らせてもかまわん、躊躇うな」
「わ、分かった、みんな、いいかい?」
「お、おう」
パーティーが次々に出来上がっていく。
次回投稿は 2023/05/13 20時頃の予定です。
サブタイトルは 残り者には福が? です。
2023/05/12 現在 1章、19話までイラストが付きました。
よろしければ、ご観覧ください。




