絶望のステータス
女神の暴言まみれな送り出しが終わった瞬間、
蓮の身体は強烈な光に飲み込まれーー
ドンッ!!
「ぐえっ!?いてぇ‥」
背中から地面に落ちた。
見渡せば、どこまでも続く荒野。木も森も建物もない。
人の気配ゼロ。
「‥‥転移の着地まで雑なんだよ、あの女神‥‥」
文句を言いつつも、蓮の胸は高鳴っていた。
「ついに‥‥異世界‥‥!!」
まずは情報だ、と蓮はステータスを開く。
「ステータスオープン!」
すると薄い光の板のようなものが目の前に広がった。
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【藤崎 蓮】
レベル:1
種族:人族
職業:なし
筋力:F
体力:F
速さ:F
魔力:F
知力:E -
運:F(※コメント:最低ランクです)
所持スキル:
・鑑定(初級)
・アイテムボックス
・固有スキル<人身売買>
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「‥‥全部‥‥F‥‥」
蓮はしばらく無言だった。
いや、正直に言うと、無言にならざるを得なかった。
「女神‥‥マジで俺に期待ゼロじゃん‥‥
てかFって‥‥一番下じゃん‥‥」
虚無を感じてステータスを閉じようとしてーー
最後の固有スキルが視界に入った。
固有スキル<人身売買>
「‥‥‥‥‥」
「‥‥‥いやいやいやいや!
やっぱ怖っつ!!何このスキル!?
名前からしてアウト!!犯罪の匂いしかしない!!」
蓮は全力でツッコむ。
「これ‥絶対勇者系じゃないよね‥‥
どう見ても、方向性違うよね‥‥?」
怖い。
でも‥‥どこか捨てきれないページでもある。
「‥‥まぁ‥‥使わなきゃいいし‥‥
そもそも使わねぇよ!」
気を取り直して辺りを見る。
その時、足元で小さく光る石に気づいた。
「なんだこれ‥‥?」
拾って鑑定してみるとーー
<ミスリル鉱石・高純度>
「えっ!?ミスリル!しかも高純度!?
運Fのくせになんでこんなの落ちてるの!?」
次々と光る石が見つかる。
「‥‥運Fだけど‥‥これは幸運補正でチャラじゃね?」
蓮はアイテムボックスへ次々と掘り込んでいく
「これはいいぞ‥さっそく近くの街に行って換金。
そして‥‥何かやれることを探そう‥‥!自分なりに‥‥」
その行動こそが"彼の人生"を大きく変えていくことになろうとは
この時の彼はまだ知らなかった。




