↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
2/253

女神

「はあああああ!?なんでアンタが来てんのよ!!」


いきなり響いた怒鳴り声に、思わず肩が跳ねた。

振り向くと――

そこには金髪の女が立っていた。

整った顔立ちに、どこか神々しい雰囲気。

……なのに、口調がひどい。


「え、女神様……ですか?」


「そうだけど!?あぁもう最悪!またやったわね、あのバカ天使!!」


(……“また”?)


嫌な予感しかしない。


「本来は勇者を呼ぶ予定だったのよ!

なのに何よアンタ!どこの無名高校生!?」


「初対面でそれ言う!?」


「能力値も低いし、完全にハズレ!」


「追い打ちやめて!?」


女神は大きくため息を吐いた。


「……まぁいいわ。結論から言うわね」


絶対よくない話だこれ。


「アンタ、召喚ミス」


「軽っ!!」


「軽くないのよ!魔王軍が強くなりすぎて勇者候補がどんどん死んでるの!

こっちは人手不足で大変なのよ!」


「ブラックすぎるだろその世界……」


「はいはい説明終わり。スキル渡すから受け取りなさい」


雑すぎない?女神が指先を振ると、青白いウィンドウが目の前に現れた。



******

<鑑定>

<アイテムボックス>

<固有スキル:人身売買>

******



「……は?」

一瞬、思考が止まる。


「いや待て。最後」


「あーそれ?本当は<人心掌握>の予定だったんだけど、天使がミスったのよ」


「ミスで“人身売買”になる!?」


「私は悪くないわ。全部天使のせい」


「責任取れよ!!」


女神は俺の叫びを完全に無視した。


「とにかくアンタはこれで異世界行き。

代わりはいくらでもいるけど、まぁ……せいぜい頑張りなさい」


「扱い軽すぎない!?」


足元に魔法陣が浮かび上がる。


「ちょ、まだ心の準備が――」


「準備しても結果変わらないでしょ」


「言い方ァ!!」

光が強くなる。


「そうそう、私の名前はマリアね」


女神は最後に、面倒くさそうに付け加えた。


「――言っとくけど今回の件、全部天使のせいだから」


(最後まで最低だこの女神!!)


光に飲み込まれながら、俺は思った。

異世界に行けたら、何かが変わると思ってた。

でも――


こんなスタート、聞いてない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。